映画

光をくれた人

原作の”The Light Between Oceans”は、美しい文章とドラマティックなストーリーが印象的な素晴らしい小説で大好きだったんだけど、そこに映像ならではの風や海の激しさや光の美しさが加わり、味わいがさらに倍増。登場人物それぞれの心の揺れや決断の理由が…

メッセージ (Arrival)

地球上の12箇所の地点に突如あらわれた、巨大なばかうけ(青のりしょうゆ味)。それらの持ち主である謎の宇宙人の言語を理解すべく交流を深める未知との遭遇サイエンスフィクション。と思いきや、これは圧倒的な「個」の物語で、人生のよろこびも悲しみもし…

スプリット

昔『24人のビリー・ミリガン』を読んだとき、これを実写化したら誰がどんな演技をするんだろう?と何度も想像していたということをこの映画を見ながら思い出し、なるほど、これが答えかー!マカヴォイお見事!と感心しました。 すべての人格が登場するわけじ…

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス

台詞がいちいち面白くそれぞれの役者の間合いがすばらしい。筋書と展開とリズムが完璧で、スケールの大きな映像が気持ちがいい。相変わらず音楽も絶妙。冒頭の音楽とアクションとグルートの最高コンボで一気に世界に惹きこまれ、最後の最後までずっと楽しい…

グレート・ウォール

大家好!チャン・イーモウの物量作戦、はっじまっるよー!バケモン大繁殖!!人民大量投入!槍を持ってバンジー!壁から巨大ハサミでちょんぎっちゃうぞ!安全性テストを一度もクリアしてない乗り物で長距離飛行がんばるぞ!! やあ、おもしろかった!久しぶ…

美女と野獣

ニューヨークでこのミュージカルを鑑賞したのがもう20年ちかく前であることに気づいて愕然とした。当時『オペラ座の怪人』と二日連続で鑑賞し、ふたつともミュージカルとしては最高で大好きではあるものの、いろいろあって内面がねじねじにゆがんでしまった…

ムーンライト

エピソードも台詞も描かれている世界もきわめてミニマム。矮小化された表現の行間からあふれでる、孤独な魂の声にならない静かな叫びが印象的で、その寂寞とした人生にちらりと差し込む幾筋かの光をとらえた美しく切ない映画でした。ちょっと眠くなっちゃっ…

キングコング:髑髏島の巨神

コングパイセン!最!高!わたしの心の中の小学生男子が全力でドラミングしながら映画館をかけまわりそうなほどに楽しかった!!!もしもわたしが男性だったら、あんな漢になりたい!そう思わざるをえないパイセンの雄々しさ。あこがれちゃうよね〜。 脚本と…

パッセンジャー

見たいものをちゃんと見せてくれる嬉しい映画!宇宙の旅のわくわく感、孤独、絶望、愛、はらはらアクション、クリス・プラットの生尻。うん、完璧。 ちょっとタイタニックっぽいノリもあるんだけど、さらにひねりが効いていてかなり満足度たかい。極限状態で…

お嬢さん

こーれーはー!おもしろい!!パク・チャヌクの映画すっごく久しぶりに見たけど、やっぱり濃ゆいな!!! 英国のお屋敷と日本家屋が合体した建物の外観や内装や1930年代のクラシカルな装いにわくわくするし、騙し騙される話の構造もめちゃくちゃ楽しいし、お…

素晴らしきかな、人生

言いたいことはいろいろあるんだけど、なんといっても邦題。フランク・キャプラのあの名作のリメイク?と思わせておいて実はまったくの別物で、コンプライアンス的にいかがなものかと思っちゃうレベル。日本版のポスターが『ラブ・アクチュアリー』感100%な…

ラ・ラ・ランド

オープニングが最高な映画ベスト10に速攻ランクイン。ザ・ミュージカル!な群舞が放つ多幸感に泣けちゃう。ブロードウェイで上演してほしいなー。舞台化するのにちょうどいい規模感の作品なのでは。撮影が行われたハイウェイって『スピード』で建設途中だっ…

スノーデン

オリバー・ストーン先生による早わかりスノーデン講座。正義感や愛国心を備えた青年が母国の汚れ仕事にはからずもまきこまれ、葛藤の末に得た解放感、みたいなさわやかな仕上がり。つい最近の事件ならではのナイスなサプライズがラストにあるのが良かった。…

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

スクリーンにほんの一瞬ちらっと現れるだけで「あ、いまサミュエルLジャクソンがいた」と認識できるサミュエルLジャクソンの顔面力。ジュディ・デンチお姉様がちょろっと出てくるのが嬉しかった。そしてルパート・エヴェレットの若かりしころの麗しさがもう…

ズーランダー No.2

大大大好きなくだらなムービー『ズーランダー』の15年ぶりくらいの続編。それはもう楽しみにしていたのですが、日本ではDVDスル―の刑。しかも今年のラジー賞にけっこうな数の部門でノミネートされてる!恐る恐るアマゾンプライムで観てみたのだけど、うん、…

未来を花束にして

1912年の英国が舞台なので、『ダウントン・アビー』のシーズン1と同じ年ですね。デカプリオとケイト・ウィンスレットがタイタニック号の上で”I’m flying!”ってキャッキャしていたのも同じ年。婦人参政権運動は、ダウントンではシビルちゃんが支持していたよ…

ドクター・ストレンジ

目がきもちいい!『インセプション』の進化系のような、飛び出す絵本をおりたたむときみたいにパタパタぐにょーんと建物が動く映像(伝わるかな?)のダイナミックさに目がわくわくする! カンババッチさんの「人間性に問題ありな天才」の演じ分けの引き出し…

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場

誰か!パンを買って!早く買って!!!というハラハラ感に翻弄される名作でした。 ナイロビのテロリストたちの動向をドローンで探り、ロンドンの会議室でその処遇を決めて軍部に指令を送り、ネバダの米軍基地でドローンを操作して攻撃する、という21世紀の戦…

沈黙-サイレンス-

映画の感想の前に個人的な話をすると(いつものこと)、父方の祖父母の代まで隠れキリシタンだったことと、小・中学校でエクストリームなカトリック教育の学校に通っていたことで、キリスト教に対する近しさと疑問、そしていかなる状態でも信仰を強く持ち続…

ホワイト・バレット (三人行)

映画館で香港映画を観るの、すっごく久しぶり。久しぶりに見たユキちゃん(ラム・シュー)のお腹が記憶にあった以上に真ん丸でぽっこりしていたのがちょっと脂肪肝とか心配。ジョニー・トーのユキちゃんの使い方は今回も万遍なく素晴らしくて愛さずにはいら…

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

★Spoiler Alert★ 本作の結末やエピソード4の展開におそらくかなり触れています。本作未見でネタバレNGの方はここから脱出ポッドでそっとお逃げいただければこれ幸い。またのお越しをお待ちしております。May the Force be with us. ドニーーーー!ド兄さん!…

ガール・オン・ザ・トレイン

先日のボルドーからの帰路、寂しさを紛らわせたくてパリの空港でこちらの原作本を買い求めて読みはじめたのですが、やー、気が滅入るめいる!よけい落ち込むわ!でもすごく面白い本だった。 3人の女性のモノローグが時系列(ひとりだけちょろっと時間軸がず…

この世界の片隅に/マイ・ベスト・フレンド

●この世界の片隅に ほわーんとした優しい絵柄で描かれる気骨のある深い物語。戦時中の呉という舞台設定、広島との距離などにはらはらしながらも、毎日を普通に、ときに笑いながら生きている人たちの姿がいとおしい。 空襲が日常の一部と化していく様子に、見…

インフェルノ

ラングどん(スプラッシュマウンテンの「うさぎどん」と同じイントネーションで)教授とめぐる、1泊2日イタリア&トルコ弾丸トラベル。余興で謎解きコーナーもちょっぴりあるよ!!以上!というかんじの映画でした。 例によって、数年前にわくわくして読んだ…

ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期

センス皆無な邦題にげんなりするものの、作品は最高だった!!!やっぱりWorking Title制作の映画は信用できる。映画館にいろんな年代の女性が集結して、あちこちで軽やかな笑いが起きるこの感じがとても好き。帰ってきてくれてありがとうブリジット! レニ…

カプール家の家族写真

先日のインディアン・フィルム・フェスティバルにて鑑賞。インドインドしていない、非常に普遍的な家族のドラマでみごたえがありました。夫婦、親子、兄弟間の屈託が絡みあう生々しい感情のぶつかり合いと、後半のたたみかけるような展開が素晴らしい。 イン…

怒り

発売直後に原作を読んでなかなか圧倒されたことは覚えているのものの、結局だれが犯人だったかはすっかり忘れてしまっていたので、あれ?このひと?いや、やっぱりこっち?と、はらはらしてしまった。原作も映画もまっさらな状態で楽しめるなんて、忘れっぽ…

高慢と偏見とゾンビ

おもしろかったーーー!!!格調高いアホらしさが最高すぎて、ときめきとにやにやがとまらない!!!!!!!キュンとするラブストーリーとゾンビが好きな女性に超絶オススメです。 原作を読んだとき、大好きなジェーン・オースティンの物語世界に跋扈するゾ…

グランド・イリュージョン 見破られたトリック

日本版の予告編でジェイ・チョウさんが1秒たりとも映らなかったので、ほんとは出てないのかもしれない、と覚悟して観に行ってみたら、ちゃんと出演してた!ヨカッタ!出てくるたびに何故かいつもドヤ顏だったのがウケる。ジェイの曲もちょこちょこ使われてた…

ゴーストバスターズ (おかわり@3D)

↑このニューヨーク・タイムズのフレーズ最高!スカッとするね。 二度目の鑑賞は3Dで!と張り切ったものの、おばけが立体的に迫ってくるところは怖くて目をぎゅっとつむってしまうので、あんまり意味なかった。 しかしやっぱりこのノリ大好きだわ!ホルツマン…