第二十次去香港 二日目

早起きしたMがプールに行ったり散歩したりしている間に惰眠をむさぼり、ゆるりと仕度して糖朝へ。注文したデザートを出してもらいたいタイミングでこれ店員に渡してね、みたいな札が用意されていたおかげで、食事の前に糖水という無粋なサービス回避。Mが自ら好んで注文したカエルの卵入りあわびのお粥にいきなりテンションが下がっていて笑った。

食後は胸ときめかせながらハーバーシティのお店をうきうき見て回る。ゴヤール買ったからもう大きい買い物は不可。ダメ絶対。なのにシャネルで化粧品をごっそり買ったら結構な金額になってどうかと思った。海天堂で亀ゼリーを食べながらテレビ見ていると、中国の南のほうの旅みたいな情報番組でモルモット農場で「かわいい〜」とはしゃいでいた女性レポーターがそのあとモルモットの角煮を食べて「あら、おいしい」と言っていました。

フェリーで中環にわたり、SOHOでビール飲んでだらだら。映画情報を見ていたら、『逆戦』がちょうどいい時間でゴールデンゲートウェイで観られることが判明し、ふたたびフェリーで九龍に。Mと別れて時間ぎりぎりにチケット売り場に行ったら、「チケットはここで買えるけど、劇場はオーシャンセンターのほうです」と言われ、チケットを握りしめカントン・ロードを猛ダッシュ。それらしき映画館にたどり着いたものの、逆戦のポスターが見当たらず、劇場のひとに「これ、この映画ここでやってる?」と必死の形相ですがりつくと正解で安堵。劇場に入るとすでに映画始まっちゃっていて、ジェイがヨルダンでなんか銃撃戦やってるところだった。

映画の余韻にしんみりと浸りながらふわふわとホテルに戻りMと合流し、竹園で早めの晩御飯。チーズロブスター!シャコ!とこぶし!かなりの勢いで紹興酒を飲み、ごきげんで許留山に行って世界で一番おいしい甘いもの・楊枝金露をいただく。ホテルに戻り、部屋のなかから8時のくるった光のショーを鑑賞。何度みても笑う。夜空に厚く垂れこめた雲のせいで光がこもり、もはや世紀末の様相を呈していた。

さて、これから飲みに行くよ!となったところでMがまさかのダウン。金曜の夜8時半に旅の相棒に睡眠に突入されて途方に暮れたものの、蘭芳園のミルクティーでも飲みに行こう、とひとり夜の街へ。iSquareのマークス&スペンサーで、さほど必要ないと思ってあまり持ってこなかったタイツを買いたし、さらにかわいい靴など買ってご機嫌。そういえばこのなかに映画館あったよねえ、と延々とさがしまわり、どうにか見つけたらちょうどよい時間で『高海抜之恋II』が上映されるので、チケット購入。
ちょっとだけ時間があるので蘭芳園にダッシュしたらラストオーダーが終わっていて、でも冷たいミルクティならまあ無くもないよ、とペットボトルに入ったものを売ってくれた。これって、誰かお店のひとが帰りがけに飲もうとうきうき取っておいた分なのかな?ダッシュで映画館に戻り、ぎりぎり滑り込み。香港で満員の観客のなかジョニー・トーの映画を観るというのはかなり楽しいものでした。映画が終わって5分でホテルに着くのも幸せ!