ミャンマー&香港 ニ日目:ヤンゴン

ホテルのビュッフェで朝ごはん。この時点でミャンマーの食事は口に合わないような予感がうっすらとしはじめる。
この日はもうちょっと市内よりの宿を予約していたので、移動するべくチェックアウトしてタクシーを呼んでもらう。ここのホテルのスタッフ、深夜の到着から朝の出発まで食堂以外のスタッフが全員女性で、皆とっても感じがよかった!
ホテルを出てしばらく走っても、えらいところに来てしまった感がぬぐえない。ちょっと前まで首都だった街にしては、ものすごーくのんびりした光景というか。車が沢山走っている場所に出ても、どこか全体的におっとりしたかんじ。日本の中古車がたくさん走っているとは聞いていたけれど、横を京成バスが走っているのをいきなり目の当たりにして和んだ。
次の宿の場所、事前に地図で見てもものすごくわかりにくいので不安だったんだけど、雨がざあざあ降りはじめたころドライバーさんに「ついたよ」と言われたところに明らかに宿らしきものが無くて、「看板もないし、たぶんここじゃない。もう一本奥に入った道にあるような気がする」と言い張り、いろんな人に道を聞いてもらいながらしばしタクシーで迷走。10分くらい走り回ってどうにかこうにかそれっぽい道へと入り、高級住宅地のようなところの細い道を走ってさらに狭い道に入り込んでしばらく進んだところでようやく看板発見!いやあ、わかりにくい!
無事チェックインして、非常に狭いけど清潔な部屋でぼんやり。飛行機のチケットを買いに行く以外はまったくのノープランなので、ごろごろしながらどうしようかと考える。地図だと航空会社まで4キロ弱くらいなので、街の見学がてらぷらぷら歩いて行こうかなー、雨用にメリッサのサンダルを持ってきたけど、雨がやんでめっちゃ晴れてるし、そこそこ歩き回るだろうし履きなれたビルケンのサンダルにしよう。と部屋を出て鍵を預けに行くと、スタッフの子が「外出するならタクシー呼びましょうか?」と言うので思わずうなずく。
スタッフがタクシーの運転手にマンダレー航空の場所の説明や料金の確認をしてくれて出発。大通りに出てすぐに、タクシーに乗ってよかったと心から思った。地図で見てすぐ近くにあると思っていた大学などですら結構遠くて、地図と実際の距離感覚が違いすぎる!!ヤンゴン広い!そして途中で雨も降りだしてきた。
「ついたよ」と言われて降りたのがなにやらホテルの車寄せで、このなかにオフィスがあるのかな?と思いながらドアマンに聞いたら「マンダレー航空のオフィスは、そこの道路をわたって、さらにもう一本向こうのも渡ってちょっと歩いたところです」との説明。ええー!了解ありがとう、と歩きはじめたらすごい大雨のうえに信号が無いので車とにらめっこしながら渡るしかない。
ほうほうのていでマンダレー航空に到着。ここの会社は、国内線を事前にネットで予約するところまではできるのだけど、経済制裁の余波なのかクレジットカードでの決済ができず、直接ミャンマーに入国してから支払いを済ませるしかない模様。ゴールデンミャンマーというLCCはカード決済大丈夫だったんだけど。
南米あたりの小さな航空会社のフライトもさくさくネットで予約・決済できるのが当たり前になっている昨今、こういう作業がなんだか懐かしい。手書きのバウチャーとかも懐かしい。
無事支払いを終えオフィスを出ようとしたら目の前が真っ白に見えるほどの豪雨で、航空会社のひとが「雨宿りしていったほうがいいですよ」と言ってくれたので、しばし休憩。お昼ご飯どこで食べようかなー、と地球の歩き方を見て、近くにある店を2件ほど確認。
雨脚がちょっと弱まってきたところでオフィスを出て、すぐ隣にあるはずのお店に行ったら全然関係ないお店になっていた。地球の歩き方あるある。ではもう一軒のほうに、とこわごわ道路をわたって探し回ってみたところ、影も形もない。もーーー!歩き方!
そしてこの時点でメリッサを履いてこなかったことをすでに100回くらい後悔。ふたたび激しくなった雨に歩道のあちこちが池状態になっていて、後ろから来た地元の女性に何やら話しかけられてニコニコしてたら、「ほら、ここ深いから気を付けてー」みたいなことを注意してもらったりしながら、泥水のなかを共にざぶざぶと歩く連帯感。途中で「わたしここー。じゃあ気を付けてねー」っぽいことを言って去っていった彼女を見送りつつ雨のなか孤独な道行きは続く。とりあえず最初にタクシーを降りたホテルに戻り、ここでご飯たべてタクシーを呼んでもらえばいいかな、という結論に。
サボイ・ホテルというところで、コロニアル調のかなり素敵なホテルだった。シンガポールラッフルズに似た雰囲気。べっしゃべしゃのサンダルとワンピースで入るのが申し訳ない。ドアマンに「ここカード使えますか?」と聞いたら「VISAなら大丈夫です」と言われたので安心。
素敵なレストランの窓際にすわり、カプレーゼとリゾットとビールをオーダーしてひとごこちついたところで、「あ、今財布に入ってるのマスターカードだ」とふと気づく。VISAは、日本用の財布に入れて宿の金庫に置いてきてた!さっきオーダーしたメニューの合計金額はおそらく手持ちのミャンマーのお金以上の額だった気がする。。。人生初の無銭飲食危機!いや、USドル払いがOKならイケる。。。ドキドキ。。。
ビールを持ってきたひとに「USドルでの支払OK?」と聞いたら大丈夫だったので一安心!カプレーゼもリゾットも美味しかった。ヤンゴンに行くことはしばらく無いと思うけど、サボイ・ホテルはちょっと泊まってみたい。
もうちょっと街中に行けば両替ができる場所があるという情報をもとに、タクシーでトレーダーズホテルまで行ってもらうことに。これまた地図で見るよりはるかに遠くて、ちょっとした市内観光気分。
トレーダーズホテルで降りて、ちょっと中を見てみようかなー、とロビーをぶらつき、たしかこの隣のホテルに両替所があるのよね、と外に出たところで、傘がないことに気付く。あ!タクシーの床に折り畳み傘をぽんと置いてそのままにしてた!そして雨がまた激しく降っている。アウト!
べしょべしょに濡れながら隣のホテルに行き両替を済ませ、さらにべしょべしょに濡れながら行くあてもなく街中をさまよう・・・これは・・・夢?知らない街を適当にぷらぷら歩くのは大好きだけど、傘がないと途端に苦行になるね!

ヤンゴンに抱いていたイメージって、20年くらい前のバンコクみたいなガンガン勢いのあるかんじだったのだけど、中心地らしき場所のほんの一部しか見てないとはいえ、なんかイメージと違う。この雰囲気、なんかもっと別の街に似てる・・・と考えていて、あ、デリーとかカルカッタとかカトマンズみたい!とふと気づく。あくまでも個人の感想です。

街のめっちゃ中心にパゴダがある風景が美しい。

雨は全然やまずびしょ濡れ。暇なのでトレーダーズホテルに行き、ラウンジでミャンマーのワインをいただく。けっこう重めの赤を飲みながらガイドブックで今後のプランを練る。

タクシーで宿へと戻り、今一つ食欲がわかずに部屋で本読んだりして早々にシャワー浴びてごろごろしていたらノックの音がしたので開けたらミャンマー人のおば様が立っていて、英語で陽気にご挨拶してきた。そういえばこの宿の評価はトリップアドバイザーでものすごく評価が高くて、泊まった人が皆ここの宿の奥様のホスピタリティを大絶賛していたのでした。「今日は一日中出かけてたから、ごあいさつが遅くなっちゃったのよー。ご飯たべた?なんか食べない?」と聞いてくれて、疲れちゃってもう寝ようかと思ってたんで大丈夫です〜と答えたら「じゃあお茶は?」と言うのでお願いしたところ、数分後に「ルームサービスですー、アハハ!」と言いながら奥さんが持ってきてくれたトレーには素敵なお茶のセットと豚のそぼろみたいなのが乗ったご飯とバナナが乗っていた。優しさ!それを見たらお腹が空いてきたのでありがたくいただく。うん、たしかに彼女と接しているとすごいあたたかい気持ちになる!

ほっこりした気持ちのまま、ことんと早寝。