デッドプール 2 / 30年目の同窓会 / 万引き家族

めちゃくちゃ正しい映画だった!いろんな角度の差別をゴリゴリ削りとってやろうという意気込みが素晴らしい。
あと、インフィニティ・ウォーで地の底まで落ちたジョシュ・ブローリンの好感度が再びググッと浮上する作品でしたね。
唯一、忽那汐里ちゃんの使い方が勿体ないなー、と思ったんだけど、この映画を観た翌日に会社で海外とのTV会議に出た際に議題そのものがまったく理解できず、まさにああいう感じで挨拶とずっとニコニコしてるだけに終始していて、私、今、ユキオ!ってすごく思ってた。

  • 30年目の同窓会

この邦題がぬるい2018 !の筆頭候補ですが、内容は素晴らしかった!キュートなおじちゃんたちの言い合いや悪ふざけを見守っている最中に、国とは何か、戦争とは何か、というシリアスな問いがギュギュッと切りつけてくる、痛くて切なくて可笑しくて美しい映画だった。
映画が始まる前に、スティーブ・カレルが調子に乗りまくってる"Battle of Sexes " (あの作品の彼はほんと腹たつ!)の予告編が流れたばかりだったので、スティーブ・カレルの高低差が半端なかった。ブライアン・クレストン(ミスター・ホワイト!)の軽妙さも、ローレンス・フィッシュバーンの今は真面目だけどちょいちょい昔の顔が出ちゃう感じとかも、絶妙なバランス。

はるか昔、是枝監督の『ワンダフルライフ』を観たとき、もし私に映画を作れる機会と環境があったら、まさにこういう作品を撮っただろうな、といろんな意味で思ったのですが、それ以降の監督の作品はなぜか一つも観ないまま今に至る。あの時に感じた素朴さやある種の拙さが、この作品の巧みな演出と見事な役者陣の画面の中の生き様の隙間にちらちらと感じられて、なんだか懐かしく、是枝さんは今でもまっすぐなのだな、と思いました。