光をくれた人


原作の”The Light Between Oceans”は、美しい文章とドラマティックなストーリーが印象的な素晴らしい小説で大好きだったんだけど、そこに映像ならではの風や海の激しさや光の美しさが加わり、味わいがさらに倍増。登場人物それぞれの心の揺れや決断の理由がすごくよく理解できる丁寧な紡ぎ方をしているので、だれも責められない。原作、映画ともに上質な心の旅ができるよい作品です。
灯台守のお話ということで、船乗りの家族としては昔から本当にお世話になっております、と心のなかで深々と頭を下げつつ鑑賞いたしました。

マイケル・ファスペンダーに今までまったく興味を持っていなかった(マイケル・ファスベンダーはその100億倍わたしに興味ない)のですが。一番印象に残ってるのが『それでも夜はあける』のあの超絶ヤバい役で、なんか苦手〜、と思うくらいで。が、しかし。戦争帰りの沈み込んだ表情から、結婚して幸せな表情を見せるあたりでいきなりハートを撃ち抜かれてしまった。何このめっちゃスイートな一面!ときめきが止まらない!他のひとたちがあと何十年も目覚めない宇宙船でクリス・プラットとふたりきりで過ごすか、1920代くらいの人里離れたオーストラリアの孤島でマイケル・ファスベンダーとふたりきりで過ごすか、どちらかを選択しなきゃいけなくなった場合、今のわたしならもう迷わずファスベンダーと島で暮らすほうを選ぶよ!