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実家に帰って気が抜けて風邪でダウンは正月帰省の恒例行事。今年もキました。昨日から引き篭ってのんびりのんびり読書。浅田次郎の「珍妃の井戸」が面白かったー!一章ごとに語り手が変わり、各々の言い分の異なりにいちいち「えっ?えっ?」と引き込まれてしまった。「羅生門(映画の方ね)」っぽい。蒼穹の昴のスピンオフ的作品なので、あの小説に出てきた人達にまた会えて嬉しい。綿密な史実のリサーチ+作者の輝ける想像力が絶妙な組み合わせ。珍妃の死を巡るナゾを追いながら、歴史の渦にどうしようもなく翻弄される清朝末期の中国の切ない姿が浮き彫りになる感じ。これ読むと紫禁城に行きたくなる。前に行った時は「あー、ラストエンペラーの広場が目の前に!」という感動のみだったのだけど、今度行ったらもっと微に入り細に入り楽しめそうな気がする。乾隆帝の庭とか公開されてるのかな?たたずんでみたい。
- 作者: 浅田次郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/12/10
- メディア: 単行本
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