ということで

さてさてさて。主題歌。

周杰倫という台湾の人気歌手が、幼少時からのアイドルだった李連杰の「私の人生で最も重要な作品」なる映画の主題歌をオファーされて作った『霍元甲』(SPIRITの原題)。初めての日本でのコンサートではリンチェからのご機嫌な応援ビデオメッセージが流れ、世界で初めて日本で披露した歌。本人にとっても、日本で彼の音楽を愛している人たちにとっても、大切な一曲なのです。

しかしながら、「日本向けに・・・日本の若者に人気があって・・・ロックのスピリットが・・・スピリット・・・・ほにゃららら」というかんじのよく分からない理由で日本のアーティストに差し替えになったと。

清朝末期に中華の誇りを取り戻した英雄の物語を追うにつれ、方文山が書いた霍元甲の歌詞の意味はそういうことだったのか!とクリアに理解できて、更に口惜しさがつのりました。実際に映画を観て差し替え曲を聴いても、オーダーメイドの服を全く違うファッションのプレタポルテに着替えさせた意味が理解できませんでした。日本側の曲には他にもっと合う映画があるのだと思います。

もしも今回の件で「たかが主題歌じゃん、たかが音楽一曲でガタガタ言うなよ」と考えるレコード会社の担当者や、「たかが映画のエンドロールぐらいで何でそんなに騒ぐの?」と感じる映画配給会社のスタッフがいるとしたら、黙ってフロムAを目の前に置いてさし上げます。

マーケティングやプロモーションに関して内部でどのようなディスカッションがなされたのか知る由もありませんが、結果として映画の世界観をエンドロールで断ち切った今回の件は、傲慢だしセンスが無いこと甚だしい、配給会社の判断ミスだと理解しています。

写真は台北プレミアでのジェットさんとジェイさん。なかよし。