台北24時 @東京国際映画祭

24時間を8つにわけて台北のそれぞれの時間を切り取った、8人の監督のオムニバス。台北の街そのものの印象にも似た、賑々しすぎない、奇をてらいすぎない、それでいて静かな意思がそれぞれに感じられ、愛情やユーモアや温かさがちりばめられた、しみじみと好きな感じの作品だった。いずれのエピソードも楽しく見ることができたけれど、1本目の、木の上の子猫を助けるのでヤイヤイ騒ぐ話と、学校を退学になる娘と父親が基隆河沿いで無言でケンカしたり煙草を吸ったりする話と、ティーポットの仮装の子どもが退社後のサラリーマンの後をトコトコ着いてくる話が特に好きだった。
映画のあとは、8話目の監督の李康生が出てきてQ&Aタイム。映画の中で珈琲屋を舞台にしたのがきっかけで、蔡明亮と珈琲屋を実際に経営しはじめたというのが興味深かった。ちょっと行ってみたい。蔡李なんとか珈琲なんとかというお店(ちょううろおぼえ)。