冷たい雨に撃て、約束の銃弾を （復仇）

ずいぶん気張った邦題だけど、『スリ（文雀）』というやる気ゼロ邦題の記憶が新しいだけに、気合いが感じられるのはうれしい。

それにしてもシビれる！男気！！今年いちばんかっこいい映画！定番の、お互いを認め合った渋い男同士の、約束をまもる熱い物語に終始すると思いきや、そこからさらにさすがのひとひねり。

どこを切り取っても名場面だらけ！地下道でのザ・ジョニー・トー・フォーメションな役者の配置、自走する自転車、ビクトリア湾を走るぼろぼろの船にたたずむフランス人＆香港人のおじさんたち、暗闇に舞うカラフルなブーメラン、運動会の玉ころがしさながらの巨大な紙ゴミごろごろとか。物騒なのに美しい光景の数々。

秋生さんの「相手を見ないで、手だけをさっと横に差し出す」キメポーズがかっこよすぎる。そしてユキちゃん（ラム・シウ）のキュートさは永遠。ヤムヤムの濃厚さも永遠。最初に出てきたときのシーンが濃すぎて笑った。

エンドロールをぼけーっと見てたら、ガートンの英語せりふ吹き替え担当にテレンス・インの名前が！テレンスがジョニー・トー作品に！こんどは本編に出てほしい。けど、ちょっと、トー先生の黒社会系の面構えではないんだよね、たぶん・・・。