ダークナイト・ライジング

バットマンといえばいまだプリンスが脳内で歌い踊り、シリーズで一番すきな作品はジム・キャリーリドラーを演じたやつというありさまで、クリストファー・ノーラン版はとくに前作のダークナイトが好きになれず、彼の生真面目で優等生的に緻密な作風がわたしにはあまり合わないんだろうなあ、と思っていたのですが、もう、今回は脱帽です。映画を観る喜びにお腹いっぱいに満たされた一本でした。すばらしい。息詰まる展開の果てに、希望のひかりが静かにきらりと光るようなエンディングに涙。とくにジョセフ・ゴードンくんの名前のくだりは鳥肌がたった!

ルフレッド(マイケル・ケイン)とゲイリー・オールドマンとジョセフ・ゴードン・レヴィットくんが出ているところだけ延々と見ていたいくらいこの三人が好きすぎる。アンちゃんも素敵!もしも願いがかなうなら、キャットウーマンの恰好をして(確実におなかぽっこり)あの乗り物でビューンと走り回りたいなあ。
そしてゲイリーの部下のひとがマシュー・モディーンだということに中盤までずっと気づかなくて、あれ?マシュー?え、マシュー?もしやマシュー?とに三度見くらいしてしまった。老けたな!!やあ、なんか、しみじみするわ・・・。でももっと気づかなかったひとが。映画が終わってトム・ハーディの名前が出たとき、え、どこに出てた?と本気で驚いたんだけど、ベインだったのか!!やだー、知ってたらもっと熱心にベインをガン見したのに。どこかの格闘技団体から連れてきたひとなのだろうな、とずっと思っていました。あのぷっくり唇が隠れると全然わかんないものだね。

ところで「伝説が、壮絶に、終わる」というキャッチコピー、文節が各3文字でおさまるよう頑張ったのかもしれないけれど、どうも舌足らずというか文のおしりが軽いのが気になる。「伝説が、壮絶に、幕を閉じる」のほうがフレーズの座りがいいのに!と、映画館で予告編を見るたびにむずむずしていました。