フィンランド旅2014 三日目 ロバニエミ

朝食ビュッフェにて、自分でワッフルが作れるのが楽しい。焼きあがるタイミングがよくわからなくて、MAJIでKOGEつく5秒前。美味しかった。

そしておいしいスモークサーモンやベリーをたっぷり入れたヨーグルトなどで満足の朝食。フィンランドで食べた卵の黄身の色が常に薄いのが印象的だったんだけど、日照時間が関係あるのかな?ないか。
チェックアウトして荷物を預かってもらい、コーヒー片手に川までお散歩。凍って雪が降り積もった川の上を歩いてみるべくゆるやかな傾斜を降りていると、足を滑らせて転倒。コーヒーぶしゃー!雪で滑って転ぶ瞬間って、頭のなかが無になるよね。雪に怯えへっぴり腰な後ろ姿に哀愁が漂っていますが、これ、川の上です。ここまでがっつり雪につかってもまだUGGの防水スプレーはがんばってくれている。

川の上でひとしきり遊んだあと、バス停でサンタクロース村行きのバスを待つ間に雪がまたさらさら降ってきた。オーロラはとにかく晴れているのが第一条件。雪で今宵もツアーがキャンセルという事態だけは免れたいところ。転んだときに雪まみれになったせいか、梨の妖精が凍ってた。

バスに乗ってサンタクロース村へ。さんたさんにあいにきたよ!しかしサンタに会える建物の両翼にイッタラマリメッコのアウトレットが控えている素敵なトラップ。まずはイッタラヘルシンキにもアウトレットあるしね、と軽く見て終了。マリメッコではあれこれ試着したあと小物だけ購入。お店のひとが「風船もっていきます?」と言ってくれたので喜んでいただく。リックサックに風船をくくりつけてサンタに会いにいく不惑の女。あのころの未来にぼくらは立っているのかな。

マリメッコで遊びすぎたせいか、サンタオフィスの入り口に行ったらサンタさんが休憩に突入していた。戻ってくるのは13時すぎとのこと。サンタ待ちで敷地内をぶらぶら。物静かなトナカイたちがなかなかクール。

サンタのランチ休憩が終わったころ、サンタのオフィスに突撃。メインの場所まで行く途中の演出がわりと暗いかんじで嫌いじゃない。前に4組くらい並んでたのかな。前の組がサンタの部屋に入ったら、入り口にいるサンタのアシスタントが「お客さんどこから来たの〜?」と話しかけてきて、しばし世間話。もしかすると、ここでゲストの母国語を確認して、その言語に対応可能なサンタが入れ替わるのではないかと後になってふと思い当たっ・・・ブシュッ(ファンタジーの世界から吹き矢が飛んできた)
ハロー!とサンタさんにかけよると”Where are you from?”と問われたので「じゃぱん!」と元気よくお返事したら、「ああ、日本のどこから来ましたか?」といきなり流暢な日本語。さすが世界を駆け回るおじいさん。「東京です」ここまではよくあるパターンですが、そこから「もともとのご出身は?」と続けるサンタ氏。なにこのナチュラルすぎる会話!写真撮影をはさみ、「卒業旅行ですか?」とリップサービスも忘れない高度なテクニック。そして「まあ!卒業旅行なんてはるか昔の話ですよお〜えへへ〜」とはしゃぐ我々に、「わたしは年寄りだから、皆さん若く見えます」と落とすセントニコラスきみまろ。あなどれない。

今年のクリスマスも行くからいい子にして待ってるんだよ〜、と見送られた出口がギフトショップになっていて、デズニーシーのインディジョーンズ等と同様に撮影した写真が表示されていて、買いたければどうぞ〜(サンタとの面会中は持ち込みカメラでの撮影禁止)というシステム。サンタとのトークの一部始終を録画した映像つきUSB(コピー可なのでグループでシェアできます)もアリ。勢いでUSB買っちゃったよね。サンタと話す自分たちがあまりにも無邪気でウケる。
思いのほかテンションが上がり、思わず郵便局で今年のクリスマスに届くよう自分にカード書いて投函してしまった。特別なスタンプが押されるんですって。わくわく。

世界中の子どもたちからサンタ宛に届いた手紙なども多数展示されてあってほほえましい。ちなみに我が家は私が大学生になってもときどきサンタさんが来てました。

敷地内には、はいここ北極圏ですよ〜という表示もあり。

北極圏といえば、アンカレッジ経由で給油する旅客機って今は無いのですね。初めてニューヨークに行ったときはアンカレッジで給油休憩して、夏なのにこの寒さ!と驚愕したんだけど、そういえば最近そういう話聞かないなー、ということに数ヶ月前に初めて思い当たったのでした。日本に帰る途中にアンカレッジで食べるうどんが美味しい!なんて言われていたのも今は昔。
雅子様とそりのひっぱりあいっこをして無邪気に遊ぶなど、サンタクロース村を満喫してバスでロバニエミ市内に戻る。祈りながらホテルのロビーに掲示されている今夜のツアー催行状況を確認しに行くと「曇りで出発」って書いてた。ヤター!曇りだとオーロラは見られないけれど、雲が切れる可能性が無きにしも非ずなので・・・でも、見えるかどうかは微妙よ・・・というレベルなのだけど、チャンスがあるだけでもいい!
オーロラチャンスに期待を膨らませながら、まずは近くのヘスバーガーで昼夜兼用みたいなごはん。1000円くらいのファストフード(物価高のフィンランドでは安いほう)でのお会計もクレジットカードが使えるのがすごい楽。いろいろソースが選べるフライドポテトがほくほくして美味しい。wi-fiが使えたので都知事選の結果を見て脱力。東京で暮らすようになってから一度たりとも都知事選に投じた票が報われたことがない。

タクシーで今宵のホテルSky Ounasvaaraに移動。トリップアドバイザーではロバニエミ1番のホテル。街中から離れている分、ホテルの屋上からオーロラが見えるらしく、観測ツアーが全キャンセルになった場合のバックアッププランとして取っておいたのです。
雪深い林のなかを抜けてたどり着いたホテル、なかなかいい感じだけどエレベーターが無い罰ゲーム。2階まで階段をえっさえっさとスーツケースをひきずり、長い廊下を延々と歩き、鍵をあけようとしたらどうがんばっても開かなくて、受付の女子を呼んできたら力任せに開けてくれた。トリップアドバイザー1位・・・。どうもスキー宿っぽいらしいです。わたしスキーとかスノボって人生で一度も経験したことなくて、今回このホテルのすぐそばにあったゲレンデで生まれて初めて雪のゲレンデというものを間近で見た次第。うわさの屋上からこんなかんじでロバニエミの街が見渡せます。ロメンティック!

ツアーのお迎え時間まで、背中に弓矢みたいなのしょってスキーですべって途中で撃ってまたスキーで戻ってくるみたいな五輪競技をTVで見たり、うとうと眠ったり。
19時すぎにモイモイ号というオーロラ観測ツアーバスがお迎え。本日はバス2台、80人以上の日本人がツアーに参加とのこと。海外でこんなにたくさん日本人と一緒になったのって初めてで楽しい。ほんわかしたガイドさんのオーロラ情報トークを聞きながら、トナカイ牧場へ。ここにある小屋などで暖をとりながらオーロラが出てくるのを待つという趣向。

は氷点下の気温だとカメラのバッテリーの消耗が早いということで、PEN用のバッテリーは二つ持ってきてがっつり充電したのに、そのうちのひとつをホテルに忘れてくるという痛恨のミスにへこむ。オーロラがやっと出た!というときに一眼レフのバッテリー切れという最悪のシナリオが頭をよぎる。まあ、それも杞憂に終わったわけですけどね。ええ。

オーロラ見に行こう!って最初に決めたとき、2月のロバニエミの気温はマイナス20度くらいと知ってものすごくビビッて、考えうる限り最強の防寒対策をほどこしてきたのですが、なぜかたまたま暖かい時期にあたったらしく、たぶんマイナス5度もいってないんじゃないかな。全然いやな寒さじゃない。あんまり辛いようだったら肉屋の冷凍庫に閉じ込められたマヤと亜弓さんを見習っておしくらまんじゅうしようと考えていたけれど、不要だった。

小屋であたたかいコーヒーや紅茶やベリーのジュースをいただいたり、焚き火でソーセージ焼いて食べたり。トナカイの鈴がカラカラと鳴るのを聞きながら夜道を散歩したり、やんちゃな若いトナカイをトレーニング中の牧場のお兄さんとおしゃべりしたり、オーロラ待ちでも退屈はしない。

凍った湖の上に雪を積んで(雪を丸めて固めるのに何度も失敗してべシャーっと雪がつぶれてしりもち。雪だるまを作る才能が無いことに気づいた)フリースを敷いて椅子がわりにして座り、三脚もセッティングして撮影の準備。カメラが急に言うこと聞かなくなって、絞りの調整ができなくなり、あれ?あれ?とあせること小一時間。なんとか撮影できるモードになってためしどり。さあ、いつでも撮影OKよ!が、雲の分厚さがハンパない・・・。

トナカイ牧場には3時間以上いたのだけど、雲の切れ間が出ずに終了・・・おつかれさまでした・・・。

でも、でも、ホテルに戻ったあと屋上でねばっていれば多少は見られるかも!という希望を胸に、深夜すぎまで屋上でお酒飲みながらオーロラまち。写真に撮ると、雲がきれたところがうっすらと緑っぽくない?と50回くらい言い続けたんだけど、まぼろし

生まれて初めてみたスキー場のリフトという乗り物。

屋上でも雪ですべって手首の打ち所が悪くて激痛が走り、しばらく動けなかった。もう半べそ。唯一の救いは、サウナつきのお部屋にしたので、失意のなか自室でゆっくりとサウナで暖まることができたことくらいでしょうか。

嗚呼、オーロラ見たかった。超絶船酔いしながらカプリ島に行ったのに青の洞窟に入れなかったとき以上の落胆レベル。オーロラ見たいなー、見られたらいいなー、くらいの鼻歌気分で来たけれど、見られないとなると思いが募る。いつの日かカナダあるいはノルウェーあたりで見よう。絶対見る!ル