江國香織「間宮兄弟」

寒い冬の日に照る太陽のような目線の物語だった。読み始めは、もしも満員電車で横にこの兄弟が立っていたら、むむむむ、とちょっと引き気味になるかなあ、と思ったものの次第に「ああ、どうかこの二人が悲しい目に遭いませんように。彼らに優しい愛が訪れま…