モンティ・パイソン・レアリティーズ コレクターズBOX (初回限定生産) [DVD]モンティ・パイソン・レアリティーズ・コレクターズBOXが届いたー!これはモンティ・パイソンが結成される前に、ジョン・クリーズグレアム・チャップマンが出ていた"At Last the 1948 Show"と、マイケル・ペーリン、テリー・ジョーンズエリック・アイドルテリー・ギリアムが製作していた"Do Not Adjust Your Set"という二つのコメディ番組の、マスターが残っていた映像(約40年前の!)をDVD化したものらしいデス。モンティ・パイソンの歴史の記述でこの2つの名前が出てくるたび、見たいけれど決して見られない幻の番組であるなあ、とため息をついていたものがDVDになり、日本語字幕まで完備して発売になるなんて、まったくもって21世紀は素晴らしいよね。

それぞれの番組をまだちょこちょこっとしか見ていないのですが、"At Last〜”はジョン&グレアムの狂気とシニカルさの萌芽を感じさせ、”DoNot〜”はシュールながらもホンワカした雰囲気がマイケル&テリー&エリックらしく、後のモンティ・パイソンのスケッチに通じる各々の個性がそれぞれよく出ているような。モノクロ映像の中の若きパイソンズが初々しい!黙っていると皆とっても紳士的な好青年なのに、やっていることはクレイジー。最高。大切にちびちび見るよ。

BOXの帯に、「生まれ変わったら、今度はビートルズではなくてパイソンのメンバーになりたい」とジョン・レノンが言った、と書いてあって、そうよね、モンティ・パイソンビートルズと同等の普遍性があるのよねえ、と考えながら、ある光景を思い出しました。昔ニューヨークで、私と、あとはオーストリア人、ドイツ人、スペイン人、フランス人といったそれぞれ国籍も年齢も全然違う顔ぶれでご飯を食べに行き(そういえばその時、店内のステージではウッディ・アレンクラリネットを吹いていた。ウッディのクラリネット演奏はかなりクール)、料理のポーションが大きくて、最後の方で皆お腹がはちきれそうな状態になってしまった瞬間、オーストリア人の女の子が「あとひと口でも食べたら、私、モンティパイソンの人生狂騒曲のあの人みたいに破裂しちゃう」と発言し、その場にいた全員「分かるわかるー!」と激しくうなずいたのでした。あの映画の鑑賞率が100%であったその食卓が、今思うとすごいウケる。パイソンズが残したものは、国を超え時代を超え、大勢の人の中に確実に根付いているのですね。