7月24日通りのクリスマス

ようやく、はじめて、東京国際映画祭のチケットを取ることができました。と思ったらいきなり大沢たかお中谷美紀様の舞台挨拶付きという贈り物まで。初めて肉眼で拝見する美紀様のご尊顔と立ち姿の美しさにほれぼれ。今ちょうど彼女の南インド旅行記を読んでいるところなので、すごく近しい思いを勝手に抱いたり。レッドカーペットで「柴咲さーん」と声援を受けた話を笑顔で語る中谷さんがキュートだった。

大沢たかお中谷美紀、長崎、ポルトガル吉田修一、ロマンティックコメディという、嫌いになる要素が全く無い映画なので安心して見ていたのだけど、予想以上にベタ。でも、まあ、大丈夫だった。役者が良いから。世界で一番美しい(俺ミシュラン中谷美紀が、地味で冴えない女の子の役だなんて想像つかないわあ、と思っていたけれど、本当に美人オーラを消しているところが素晴らしかった。美人が気合で不美人に見せることができるとしたら、とりたてて美人ではない人間でも気合で美人に見せることは可能なのではないかと、あらためてほのかな希望が沸いてきました。

そして、自分の故郷がとても綺麗に撮られていることに感動。見慣れた景色の数々にニコニコしつつ、あの主人公のように路面電車に揺られながら、ここではないどこかにいつも想いを馳せていた20代前半の自分を思い出し、ちょっと泣きそうなきもちに。過剰な妄想癖も他人事とは思えない。
子どもの頃から、ポルトガルって長崎に似ているんだろうなあ、という漠然としたイメージがあったので、それが映像でリンクされているのを見るのも楽しかった。奇しくも年末にリスボンへ行くので、わたしの大沢たかおを探してこようと思います。