放・逐

最近ひとりで勝手に開催していたジョニー・トー祭りのメインイベントはこの映画。そして期待に違わぬ完成度の高さよ!
もー、とにかくしびれる!どこか物悲しいマカオの景色と、切ない予感が常に漂っているようなメロウな映像の中で、おじさんたちがバンバン撃ち合ったり悪ふざけしたりしている様を堪能。黄秋生とジャンユーと林雪とロイ・チョンという「ザ・ミッション」とまんま同じ顔ぶれに、彼らの役はあの映画と同じなのかな?としばし悩みながら見ていたんだけど、まったく別物なのかな。ユキちゃんの役名はまたしても「肥」だったが。

笑っている場合じゃないのに笑っちゃう場面も多々あり。サイモン・ヤムが怖すぎるし面白すぎた。もちろん男の絆で泣かせる手口も手馴れたもの。黒社会の緊張感と青春映画と中年スタンド・バイ・ミーロードムービーが一緒くたになった、おいしい餡がぎっしりつまった映画でした。ブラボー。
しかしこれやっぱり香港の映画館で見るべきだった!絶対!VCDでも楽しめたけれど、映画館でお初にお目にかかりたかった。せめて、日本の劇場で見ることができればいいのだけど。去年の「黒社会1&2」フィーバーの再来で、秋ごろの映画祭で公開されないかとひそかに期待。ついでにジェイ・チョウさんの初監督作品も映画祭に来ればよいのになあ。来て!