大日本人

あれこれと説明しすぎないところがすごく好みだったし、笑いと哀愁が濃密に入り混じるあたりが松ちゃんぽくてとても好きだった。ラストも、なんだかもうニヤニヤ笑いが止まらず。でも、全体的に映画としてはあまり面白いと思わなかった。
ほかの作品を引き合いに出すのは好まないのだけど、たまたまこの一週間で「図鑑に載ってない虫」と「舞妓haaaaan」という、すごくよくできたコメディ映画を立て続けに見たばかりなので、同じ受け入れ態勢で見ようとしたのが良くなかったのだと思う。コメディというよりは壮大な冗談という印象。あと、単純に、出てくる「獣」の造形がどれもちょっと苦手な感じだったことが大きい。劇画チックなCGというか。同じくちょっとビジュアル的に苦手だった「頭頭」を思い出した。

野良であって野良でないような猫がすごく可愛かった。畳の上をドタドタ音を立てて歩いたり、やたらと存在感があって、猫が写っている場面では猫にキュンキュン釘付けでした。