ベンジャミン・バトン 数奇な人生

感動のヒューマンドラマ!という先入観から泣く気満々で見たものの、温度と明度の低さは結局やっぱりデビッド・フィンチャーの作品だなあ、という印象。感動巨編!人生賛歌!という勝手なイメージを持たずに見れば、毛色の変わった面白い映画として単純に楽しめたのかもしれない。私がいけないんだ。途中の展開は、なんとなく、フォレストガンプからユーモアと温かみを抜いた映画のようにも思えた。
ティルダ・スゥイントンとケイト・ブランシェットは私の中では雰囲気が似通っているイメージがあるので、この二人にベンジャミンが惹かれるというキャスティングは一貫性があって面白い。あと、現在の状態のブラッド・ピットが出てくる時間が短いので、ピットの普通にかっこいい部分のありがたみが増す感じだった。