愛してる、成都 @東京国際映画祭

2008年の四川省地震をモチーフにした、2029年が舞台になった崔健の監督作と、1976年が舞台になった陳果監督の二本立てオムニバス。
2029版は、崔健なだけにロックなかんじというか、なんか、そんなかんじ。主演の男子がナイス一重。

フルーツ・チャンの1976年版は、いにしえの茶館の雰囲気や、しっとりとした映像がすきだった。1976年といえば毛沢東が死去した年だと思うのだけど、ラストの場面はそれに関連しているという理解でよいのかな?茶芸の達人の役の人が、「クレイジー・ストーン」の人だということに最後のほうまでずっと気づかなかった。無造作ヘアにもほどがある長髪で顔がかくれていたのと、すみっこの席で見ていたので画面が見づらくて(画面右に表示された日本語字幕を見るのが非常に難儀な角度だったので、始まった瞬間に心が折れそうになったものの、画面中央に英語字幕が出るのでことなきをえた。国際映画祭バンザイ!)、判別に時間がかかったのだと思う。もっさりしたビジュアルかつクレイジーな立ち居振る舞いながらも時折ふしぎな色気が漂うところがただものではないなあ、と斜めから画面を見ながらずっと思っていたので、あ、あの人かー、とわかった瞬間に超なっとく。茶芸の技がすばらしかった。