バンコク五日目→香港

marik2010-09-04

早く起きて最後の朝ごはんをゆっくり堪能しよう!といきまいていたのに、起きたら8時半(旅行中のわたしにしてはそれなりに早起きだけど)。わさわさと支度して、最後の素敵ブレックファスト。マンゴーがいつも美味しいのはもちろん、東南アジアに行っても普段はそんなに積極的に食べないジャックフルーツとかドラゴンフルーツすらも美味しい。

子どもの頃、母と一緒にシンガポールの郊外のほうにある家に遊びに行って、そこに行く道すがらにものすごく大きなジャックフルーツがなっていたこと、そのお宅にいったらお腹の大きな日本人の女性がいて、カルピスを出してくれたことをジャックフルーツを食べながらふと思い出して母に話したところ、そのような女性のことはまったく記憶がないとのこと。あのひとはだれ?夢?あのじりじりと暑い昼下がりの空気や、どこかの家の庭にあった果実の不思議なたたずまい、カルピスにかんじた日本への郷愁はまざまざと思い出されるのに。

両親は深夜便なのでレイトチェックアウトでゆっくりできるのだけど、昼すぎには空港へ向かわなければいけない私は必死で荷造り。今回はほとんど買い物をせず、ジム・トンプソンでちょろちょろと細かいものを買ったのみ。なんだかんだいってNARAYAの布袋は旅行のときに便利なので補充しようと思っていたけれど、いまひとつ心ひかれるものがなくて残念。 ふたたびロビンソンデパートへと行き、下着売り場などうろうろ。こちらが外国人とわかると、ささっと英語堪能な店員さんを呼んできてくれる心遣い。

階下ではなぜかスラックスをご購入中の父。すそあげがあと10分でできるから、と言われてぼーっと待っている間に私の出発時間も近づきつつあり、昼ごはんの時間もあまり無くなってきたから、夕方に取りにくるって言いなよ、と提言したら、ごにょごにょと店員さんと話して戻ってきて「1時に取りにくることにした」って!1時って私がホテルを出る時間なんですけど。土曜は何時に出るの?1時に出るよ、という会話をそれまでに50回は交わし、あまつさえ、ホテルの部屋のメモにも自分で書いてたよね。日記には逐一記していないものの、この旅行中、人の話を聞かない父に300回くらい本気でキレていた私。

シャングリラのレストランでバンコク最後のご飯はなぜか海南鶏飯。そういえばカオマンガイ食べたかったのに、食べられなかったなあ。食後、さてホテルに戻りましょう、お父さんズボンは後で取りに行けばいいじゃない、と言ったら、「いや、1時に行くってお店の人に言ったもん。約束は約束だから」と突然メロスばりの忠義心を標榜する父にまたプリプリして、シャングリラの前でお別れ。やれやれ。

部屋に戻って荷物を完全にまとめ、お疲れさまでしたねえと母とねぎらいあいながら部屋を出たら、ちょうど戻ってきた父とエレベータ前でばったり。こういう運は妙に強い人であった。ホテルの玄関前で家族写真を撮ってもらい、タクシーに乗り込み、両親とバイバイ。いやいやいや。あの旦那さんを連れて日本に帰るお母さんがんばれ、という気持ちでいっぱい。なにはともあれ、両親が元気で、こうして一緒に旅行にできることに感謝。

スワンナブーム空港に2年前に来たときまでは、出国後のセキュリティチェックのあとにまた搭乗口の手前でセキュリティチェックがあって免税エリアで購入した水を没収され、その先には一切水は売っていないという、水分摂取に重きをおく人間が夜行便に乗る際の死活問題になる悪習があったんだけど、さすがにその関門は無くなっていた。うっかりブラックベリーで仕事メールをチェックして現実に引き戻されたりもしたけれど、私の旅はまだ終わらない。一路香港へ!!

2時間ちょいで香港到着。到着ホールに出たのがすでに夜の8時半で、貴重な香港での時間を1秒たりとも無駄にできないと心をはやらせながらエアポートエクスプレスに乗車。九龍駅からシャトルバスでホテルへ。定宿YMCAにチェックインしたら、ハーバービュースイートにアップグレードしてくれていた。普段だったらヤホーイ!広い広い!とはしゃぎまわるところだけど、ここ数日間、1部屋にベッド3つでぎゅうぎゅうに生活していたので、むしろだだ広い部屋にひとりって意外と心細い・・・。とかしょんぼりしているヒマはないので、すぐさま街へと飛び出し、スターフェリーに乗船。

一日のうちに、ゆったりとチャオプラヤ川を渡る優雅な船と、香港のスターフェリーの両方に乗られるなんて、なんたる贅沢!土曜なので香港島側の商業ビルの灯りが少なめとはいえ、おなじみの夜景を見ると、ああ、帰ってきたばい、と思う。

にぎやかな週末の夜のセントラルの街角を、ここにいられてシアワセだなあとうっとりしながら歩いていると、西洋人に呼び止められてランカイフォンにあるバーの場所を聞かれた。入国後たった数時間で香港の街になじみすぎている自分をほんのりと誇らしく思った。

ひさしぶりに牛すじ麺を食べたくなったので、九記をめざして坂をのぼる。閉店ぎりぎりに飛び込んだら、伊麺が売り切れ・・・。仕方がないので米粉麺と牛すじの組み合わせ。んまい! ふたたびフェリーでTSTへと戻り、許留山でマンゴータピオカを買ってぷらぷら飲み歩き、眠いけどもうひとがんばり!と大班足浴へ。

お店の前にいたおばちゃんに、今ここ改装中なのよー、と言われ、あっちの店舗にどうぞ、とおばちゃん二人のリレー案内でネイザンロードをわたり、支店へ。足マッサージでとろけ、そのままボヤーっとホテルに帰ってシャワー浴びて寝るころには2時だった。窓からの景色がまた、もう、絶景すぎて困っちゃう。