2010年の映画をふりかえる

空中キャンプさんの「2010年の映画をふりかえる」に今年も参加。ウェブ上のフォームで別途送信したのだけど、自分用に覚書。

2. 2010年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください

3. 選んだ3本の映画のなかで、印象に残っている場面をひとつ教えてください
『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』の、ごみ処理場の銃撃戦のなかを走る無人の自転車。美しい一編の詩のような映像でした。

4.今年いちばんよかったなと思う役者さんは誰ですか
『息もできない』のヤン・イクチュン。あの作品を撮るため演じるために生まれてきたかのような切実さに圧倒された。「シバラマ」は2010年わたしの心のなかの流行語大賞です。

5. 今年映画を見ていて感じたこと、たのしかったことなどについて自由に書いてください
今年は好きな映画が多すぎて非常に迷いましたが、結局もともと大好きな監督の作品三つに落ち着きました。『かいじゅうたちのいるところ』は、かいじゅうのモフモフ感とダメな部分むきだしのところが愛おしくて号泣。『Dr.パルナサスの鏡』はモンティ・パイソンを彷彿させるギリアム節に狂喜。『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』はジョニー・トー先生の美学に陶酔。

今年はほんとにものすごく迷ってしまった。女性ホルモン多めのモードでチョイスすると、<500(日)のサマー/かいじゅうたちのいるところ/Sex and the City 2>がベスト3なんだけど、ちょっと待った!と脳内のシリアス担当の部分が<息もできない/冷たい雨に撃て、約束の銃弾を/瞳の奥の秘密>を猛烈に薦めてきて、さらに、キッチュ部門が、やっぱ<Dr.パルナサスの鏡/第九地区/ミックマック>じゃネ?と言ってくる、といった按配で、どれも甲乙つけがたし。ということでわたしの心のなかのそれぞれの部門がおすすめする中から一本ずつ選んでみました。

珍作ナンバー1は台北で観た『蘇乞兒』かな。映画そのものもつっこみどころ満載だったうえに、部分3Dというシステムにより、めがねをかけたり外したりの指示がいちいち画面に出るのがすごいウケた。3Dの劇場映画を見たのはあれが初めてだったので、もしかしたら世間的には3D映画鑑賞中のめがね着脱のくりかえし(および画面上でのその指示)は当たり前のことかと一瞬思ったんだけど、アバターとか観たひとはそんなことないって言うし、やっぱりあれは特殊だったのだろうなあ。3D黎明期ならではのおもしろシステムだったと後々ふりかえって思うのかも。