欧州・中東・亜細亜めぐり Day7 ペトラ

レストランのひとにアラビア語を教えてもらいながら朝ごはん。アラビア語ちょうむずかしい!ホテルからペトラの入場券売り場まで近いのがすてき。さっそく遺跡の敷地に入場。ロバに乗らんかえ、というセールスが多くて、やや辟易。ロバや馬の落し物を避けながら、乾いた景色のなかを黙々と歩くのみ。
そびえたつ岩の間を歩くあたりから、もう、脳内ではインディ・ジョーンズの音楽がかなりの勢いで再生され続け、岩の隙間からエル・ハズネが見えた瞬間がクライマックス!!感動!いざ、聖杯を!と中に入ろうとしても立ち入り禁止なのが残念ね。
これですっかり気がすんだのだけど、ガイドブックによると奥のほうに岩山を削って作った僧院があるらしく、せっかくだし行ってみよう、と歩き始めてからが長かった。目に入ってくる数々の遺跡にはいちいち感動するものの、とにかく暑い・・・。やがて道はぐんぐん険しくなり、山を削って作られた階段をひたすら登るコースに。横をたびたび、お客を乗せたロバがふぎゅーっと辛そうに登っていくのが愛おしい。
汗ダラダラで歩きながら考えられることといったら「ガリガリ君たべたい。いますぐ!」と、そればかり。終わりの見えない苦しく孤独な道行きは人生にも似ていて、これでたどり着いた景色がたいしたことなかったらちょっと怒るよ、と思ってたんだけど、ようやくたどり着いた僧院はなかなかの絶景で合格!洞窟みたいなところでコーラ飲んで休憩。さらに小さな丘にのぼり、上から見下ろす僧院の景色もまた格別。
遺跡の前でそこらへんにいた人に写真を撮ってもらい、カメラを返してもらうときに「ごめん、何枚か余計に撮っちゃった」と言われ、ノープロブレムよアリガト〜、と別れたんだけど、後から画像を見ていたらたしかに知らないおばさんの背中が何枚か写っていて、このおばさん誰?って思って服装をよく見たら自分の背中だったときの衝撃といったら・・・・・・。
途中休憩をはさみながらエル・ハズネのほうまでもどり、しばしぼんやり。この日は夜も遺跡見学ができるようなので、どうしようかなー、と考えつつ、とりあえず遺跡をあとに。ゲートを出てすぐホテルって最高。もちろんモーベンピックのアイス屋が併設されているので、冷たいアイスを買い食いしながら部屋に戻り風呂。
すっきり生き返って屋上のバーで読書したり白い夕日鑑賞。ホテルの売店死海の塩や泥のパックや石鹸をあまりにも大量に買い込んだため、お店のひとに「キミ商売してるの?」とつっこまれた。ぜんぶお土産ですヨ。
20:00すぎにPetra by Nightにおでかけ。ゲートをすぎると、歩道沿いに置かれた無数のランタンの灯り以外は闇の世界。大勢のひとが歩いているのでこわくはない。昼間にロバや馬の落し物を避け避け歩いた道なので、その後しばらくは靴の裏を見る勇気が出ませんでした。不意に近くで日本語の会話が聞こえ、話しかけたくてうずうずしたんだけど、顔も見えない暗闇のなかでいきなり話しかけるのって怪しすぎるかしら、としばらくもじもじしながら歩いたのち、勇気を出して声がけ。それぞれ一人旅でイスラエルから回ってきたという女子ふたり連れでした。この旅に出て初めての日本人との会話、めちゃくちゃ楽しかった!話を聞いているとイスラエルもかーなり良さそうなので、気になる。
昼間に感動した、岩山を抜けてエル・ハズネが見える瞬間、今度はろうそくの海の向こうにと浮かび上がる景色がまた別の感動。地面に腰を下ろすと、なんらかのお茶がふるまわれ、ベドウィンの歌と演奏をバックにぼーっと暗闇のなかのエル・ハズネを観る、非常に贅沢で美しい時間。写真に収めるには明るさが足りなくてなかなかいい写真が撮れないんだけど、最後は司会のおじちゃんの合図で皆一斉にフラッシュ照らして明るくして写真きちんと撮ろうぜ、みたいな展開になって、一瞬すごい明るい状態で撮影。
また暗い道をわあわあおしゃべりしながら戻り、ホテルの前で女子ふたりとお別れして、シャワー浴びて爆睡。