ある嘘つきの物語 モンティ・パイソンのグレアム・チャップマン自伝 @東京国際映画祭

marik2012-10-27

モンティ・パイソンのメンバー全員だいすきだけど、中でもかつて熱狂的に惹かれていたのはグレアム・チャップマン(大学時代のわたしの2大アイドルはトルーマン・カポーティグレアム・チャップマンだった。ともにゲイでアル中で天才で当時すでに故人)。あの怜悧な知性と強烈な狂気が宿る目が好き。
彼が生前に録音していた自伝の朗読音声と十数組のクリエーターの3Dアニメのミックスで、各エピソードごとにアニメーションの作風ががらっと変わるのが面白い。テリー・ジョーンズのご子息が共同監督のひとりという強力なコネのもと、パイソンズのメンバーも声で出演(エリック・アイドルは参加してなかったかな?)。フロイトが出てくるくだりの声がなぜか女性で、可愛いなーと思ったら、エンドロールで"Freud: Cameron Diaz"とクレジットされていてびっくり。キャメ子は誰のコネ?
全体的にゲイゲイしく、クレイジーな作品で最高でした。ところどころにモンティ・パイソンの味付けがチラリと顔をのぞかせる(スペインの宗教裁判とかグレアムのひとりプロレスとか!)のもたまらない。ラストはグレアムの実際のお葬式の映像で、ジョン・クリーズがグレアムの遺志を受けて述べる、罵りエッセンス満載のスピーチに笑い泣き。
上映後のQ&Aで監督のひとり(キュート!)が登壇して、英国っぽい受け答えをしていたのも楽しかった。グレアム・チャップマンの長年のパートナーだったデイヴィッドがこの作品を観て「グレアムのDNAを感じたよ」と言った、というエピソードがええ話。