北米・南米シリーズ2012 Day 2: ボストン二日目

朝からD氏に朝ご飯を作ってもらい、Sophと並んでもぐもぐ。Sophがめちゃくちゃなついてくれて最高にかわいいのだけれど、親へのやんちゃっぷりが半端なくて、たしかに母親からdifficultと評されるのもすごくよくわかる。Jとの3人家族だった時代とは家族の雰囲気ががらりと変わっていておもしろい。
出かける前にS家の近所を散歩。家の裏に大きな池があるのは彼女のフロリダの実家と同じで懐かしい。あっちはもっと大きくてワニとかが出るらしい。紅葉が散ったくらいのところだけど、しんとした空気のなかに葉の落ちかけた樹がだーっと並び、大きくてそれぞれ手をかけていそうな家が転々としている様にWASPの優雅な郊外ライフが垣間見える素敵なご近所だった。ご近所さんが、ドライブウェイに落ちた葉っぱを巨大すぎるドライヤーみたいなので端のほうに吹き寄せていて珍しいな、と思ったんだけど、S家も常備している一家に一台的アイテムらしい。Blowerというらしいです。日本でも使っているところってあるのかな?
Sとふたりでボストンに向けて出発。車のなかで初めてPSYのガンナムスタイルとかいう歌を聞きました。J坊も大好きらしく、ハロウィンパーティでちびっこたち大盛り上がりだったそう。いにしえのマカレナみたいに、ちょっとエスニックなかんじが受けるのかな?
ボストン大学エリアに車をとめて、Sの青春時代の庭を探訪。終わりかけの紅葉の街路樹沿いにブラウンストーンの建物がずらりと並ぶ様子が美しい。昔わたしも遊びに行ったはずの寮の前にいっても何も思い出せない。。。写真はたしかにあるんだけれど。記憶力よ。。。BUのカフェテリアで「新入生に見えるかな?」と図々しいことを言いつつコーヒー。
レッドソックスのスタジアムを見に行ったあとNewbury Streetに行って、Joe’sというお店でサンデーブランチミモザを飲みながらものすごく小さくチョップしたステーキとポテトの焼いたやつにポーチドエッグとオランデーズソースがかかっている、初めて見る食べ物をいただく。美味!さらに食後にベン&ジェリーの店舗を見つけて大好きなチョコクランチ&ミントを買い食い。
前日同様、ストリート沿いのお店を出たり入ったり。青山とか表参道とかっぽいかんじ。マリメッコのお店の前にかわいいデカいビーズクッションがたくさん置いてあって、かなり素敵だった。ウニッコ柄のiPhone5のケースを発見してほくほくで購入。

延々と歩いたところでボストン・コモンだったかな?そういう名の公園に到着。ボストンのセントラルパークといった趣。紅葉のなか思い思いにのんびりする人たちや走り回る子どもたち、あちこちでミュージシャンが演奏する音など、おだやかで平和な休日そのもので和む。
公園内に有名なアヒルの絵本にちなんだ金色のアヒル銅像があって、なかなか可愛いいのよ、とのことで連れていってもらったら、ほんとかわいい!ちょっと大きめのお母さんアヒルの後ろにちっこい子どもたちが7羽くらい続いて配置されていて、人々がつぎつぎとやってきては写真撮影をしていたので、わたしも撮影してもらっちゃった。けど、結局なんの絵本なのか、Sもタイトルが思い出せずにわからずじまい。
Charles Streetという通りが、ディケンズの小説に出てきそうな雰囲気で素敵なんだよ、と案内されて行ってみたら、たしかにちょっとイギリスっぽい。というかボストンはわりとヨーロッパっぽい雰囲気が強い場所が多いような気がする。牛のマークのアイス屋さんで休憩したあと、車を止めたエリアにチャールズ川沿いを歩いて戻ることに。

あたたかい一日の終わりの夕暮れの川沿いの景色は最高にきれいで歩いていて気持ちがいい。遊歩道の近くにちょっとした野外ステージがあって、Sは昔まだ無名だったころのグリーンデイがそこで無料ライブをやっているのを見たとのこと。なかなかレア!
川のそばで休憩したりしてとろとろ歩いて、駐車場所まで到着。かなり歩いたので食べた分はカロリー消費できたと信じたい。
ボストンを離れ、家に帰る途中でなんとなくお腹が空いて来たのだけど、郊外に行くにつれチョイスが少なくなり、最終的にテキサスなんとかというステーキ屋に入ったら、床にピーナッツを捨てるラッフルズホテル方式のなかなか楽しそうなところ。やっぱりサミュエル・アダムスを飲まなくっちゃ!と注文したらIDの表示を求められ、パスポートを持って来ていないわたしはアウト。いちおう、オーナーに聞いてきますね、と確認に行ってくれたのだけど「21歳以下に見えなくもないから却下」との返事だったそう。残念。。。でも実は嬉しいアラウンド・フォーティ。ええ、ええ、東洋人の年齢がわかりにくいだけだとわかってはいるのです。
ということでジュースを飲みながらバッファローウイングとかリブとか。まあまあ。はちみつの味のパンが美味しかった。途中、店員さんたちがものすごくやる気なさげに一列になってだらだら踊るショーがあってウケた。
敷地内のスーパーで買い物をして帰宅に。ハイウェイをおりてからの家までの道のりにはほとんど街灯がなく、一軒一軒の家がとても離れているので夜には決してひとりで歩けない場所。その区間だけは決してSを怒らせて車から放り出されるようなことはすまいと固く誓う。
家に帰るとSophが「ダーーディーーーー!!」と叫びながら私の胸に飛び込んできた。え?そしてその後もずっと“Dad, dad”とわたしに話しかけながらずっとじゃれついていた。ええええええ?年齢も性別もめちゃくちゃな判断をされ通しの、アイデンティティが著しく脅かされた一日。