エジプト・中東シリーズ 一日目:NRT-DBX-CAI

一度のってみたかったA380、そしてエミレーツ航空。エコノミーでもなかなか快適空間でした。いつか2階のほうに乗ってシャワーを浴びたい。
エンターテイメントのチャンネルは多いけれど、心惹かれる映画がいまひとつ無いなか、Looperという珍作映画がおもしろかった。冒頭でジョセフ・ゴードン・レヴィットくんがフランス語をぼそぼそつぶやいているので、音声チャンネル間違えた?と勘違いして3回くらい再生し直しちゃった。これ、キャスティングが素晴らしい。ジョセフくんとポール・ダノがつるんでいるだけで醸し出される個性派おしゃれ映画風味とか、エミリー・ブラントジェフ・ダニエルズの使い方も新鮮。そして、ジョセフくんが年を取るとブルース・ウィリスになる、という設定が斬新すぎる!ジョセフくんのビジュアルがブルース側に歩みよる過程の、眉のキリリ感とか髭の青々したプリティ長嶋感がめちゃくちゃウケた。変な映画だったけどきらいじゃない。これ、いま日本でも公開中なのですね。
あとはがっしがっし眠っているあいだにドバイに到着。乗り継ぎ便を待つあいだに空港内を散策。今回あわてて荷造りしたため、忘れ物もぽろぽろ。旅行に必携のパシュミナのストールを忘れたことを悔やんでいたらちょうどパシュミナ売り場があったので、安堵して購入。あとは化粧品や非常食用にPatchiのチョコなど入手。
同じくエミレーツでカイロまで3時間ほど。ようやくエジプトのガイドブックなどひらいて熟読しているうちに到着。銀行でビザを買って入国審査に並ぶという手順。
以前インドで毎日インド人とケンカしながら旅行していたとき、エジプトもなかなかのものだよ、と旅行者仲間から何度も聞いていたので、これまでなかなか足を伸ばす気になれなかったエジプト。予想通り、タクシーの客引きからしてかなりの厄介さ。けれども乗らねばならないので、何人かと交渉して妥当と思われる額の運転手の車に乗車。乗った途端、アラビア語で書かれた料金表を見せてさっきより高い金額を言ってくるので、「話が違う。降りる」と言うと「さっきは他の運転手の手前あの金額にしたんだ」等の謎の言い訳や、意味のわからない英語であれこれ言ってくるのため怒りメーターが上がるいっぽうなんだけど、ほかのタクシーとは離れたちょっと遠いところに車が停めてあり、また戻るのも面倒で、これも洗礼だとあきらめそのまま出発。道中あれこれ話しかけてくるところをそっけなく受け答えしていたら「怒ってるの?」と聞かれ「はい。あなたにウソをつかれたから」と完全に戦いモードのわたし。
しかし車窓からの景色はすばらしい。ちょっと前に心をうばわれた南米とはまた全然ちがう文明のなごりをかんじる。ピラミッドが見えたときもかなりの感動。三角だね!
40分ほどでギザのメルキュール・カイロ・ル・スフィンクスに到着。ピラミッドビューの部屋にチェックイン。上の写真が、部屋から見える景色なのです。絶景。
ピラミッドには翌日いくつもりだけど、あまりにも近くに見えるしまだ陽も高いのでお散歩しようと手ぶらでホテルを出てみた。知らない街を財布もなにも持たないでぷらぷら歩くのって大好き。
だがしかし、ギザはおとなしく散歩させてくれる街ではなかった。「タクシー乗る?」「ひとり?」「ガイドいる?」「中国人?」「彼氏いるの?」という声が3mとおかずにふってくる鬱陶しさ。唯一、サラリーマンっぽい電話中のおじさんが、「迷子になったの?大丈夫?」とすれ違いざまに聞いてきたのだけは安心できた。たしかに一人で歩いている女性は皆無。歩いている外国人もまったく見当たらない。ピラミッドの入口手前まで行けば「今日はピラミッドはもう閉まった。どこかほかのところに連れて行くよ」という声が山ほど。疲れきってホテルに戻り、ビール飲んでリゾットなど食べて早々に就寝。