アバウト・タイム

marik2014-10-30

ヘルシンキ行きの飛行機のなかで顔がかぴかぴになるまで大泣きしながら観たこの映画。二度目だから感動が薄れてるかなー、と思いながら映画館に行ってみたら涙腺のゆるみが更にエスカレートしていて、おいおい声をあげて泣きたい衝動に抗うのに必死でした。もー、ビル・ナイが素晴らしすぎる。ビル・ナイはどの映画でもたいていどこかしらの場面で「ふごっ」って豚鼻になってる気がする。
リチャード・カーティスが今作を最後にもう映画は撮りません!撮りたいものは撮りきったから!って言ってるのがものすごく残念。好きな映画監督はいろいろいるけれど、こういう風に世の中を眺めて生きてたい、と私が日々思う目線に一番近い監督って断然この人。こういう穏やかで都合がよくて性善説に満ちた世界、ちょっとさじ加減を間違えると途端に胡散臭く薄っぺらいものになりがちなので、ほんとにユーモアのセンスとバランス感覚に長けていると思う。ふつうの生活、ありふれた人生の美しさやかけがえのなさを嫌味なく提示されるだけで、どうしようもなく泣けてしまうという。ベン・フォールズの"The Luckiest"が沁みる!タイムスリップの原理とかあれこれ考えたらつっこみが止まらなくなるので気にしない。
そういえばこれ、機内で見たときは、お母さんが実は秘密を知ってた、とさらっと話すくだりがあったように記憶していたんだけど、日本公開版はそういうシーンが無かったのはなぜ?そういう場面を見た気がするのは幻?気圧の影響?すごいナゾ。