ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期



センス皆無な邦題にげんなりするものの、作品は最高だった!!!やっぱりWorking Title制作の映画は信用できる。映画館にいろんな年代の女性が集結して、あちこちで軽やかな笑いが起きるこの感じがとても好き。帰ってきてくれてありがとうブリジット!

レニーのビジュアルがひところの衝撃的な変化にくらべるとだいぶ復調したとはいえ、本人も見る側も、ハリウッド女優の加齢をうまく受け入れるのってやはり難しいのかな、と、レニーが登場した瞬間にちょっと考えちゃったけど、しわや衰えを補って余りある、内側からあふれるチャームや愛嬌に、またあらためてブリジット・ジョーンズを好きになってしまうし、ラストでは現実世界における友だちの幸せを見ているようなこころ持ちで感激しちゃう。

わたしが20代で出会ったころは年上だったブリジョン先輩が今回は43歳。タメ!宮沢りえジェーン・スー稲垣吾郎さん、イチロー世代ですよ。冒頭のシーンとかリアルすぎてほんと震えた。。。年を取ることとか、独身であることとか、とくに気にしないで呑気に生きているけれど、この映画のなかでのブリジョンの身に起きるあれやこれやには刺激を受けざるをえなかった。なんとも素敵な夢を見させてくれる、ものすごいファンタジーでした。わー、どちらの殿方を選べよいのか迷っちゃうよね!どうしよう!!と頭の中でお花がポコポコポコポコ咲きっぱなしだった。

このシリーズの第二弾のころのコリン・ファースの仕上がり具合がもう完璧に全力でタイプなので、ブリジットに限らずマーク・ダーシーもすっかりお年を召してしまったなあ。。。とやや切なくなりましたが、やはりときめかせる。パトリック・デンプシーの存在もかなりファンタジー感が強い。あと、エマ・トンプソンの演技の濃度がちょうどいい塩梅で愉快だった。

そして、まさかのエド・シーラン君の登場にめっちゃテンション上がったんだけど、扱いがひどくて笑った。わたしの最近のテーマソングである(知らんがな)名曲”Thinking Out Loud”まで歌ってくれたので、それだけでも、もうこの映画に1000点くらい差し上げたい。この歌ほんと大大大好きなのですが、”Darling, I will be loving you till we’re seventy”という歌詞、20代が作った歌なので70歳=foreverという感覚なのだろうけど、40代が聴くと「え、70歳までしか愛してくれないの?70なんて、そんなに先の話でもないよ」と、じゃっかん不安になる。なりませんか?


最新の小説(Mad About the Boy)だとブリジットはもうちょっと年が上で、いろいろとサプライズがあったのですが、この映画はちょうどその中間の時系列にあり、橋渡し的なかんじで整合性も取れていた。今回も作者のヘレン・フィールディングが脚本に参加していたのね。Mad About the Boyの映画化も心から期待しています。そのときもまた同い年なのかな。まあ大丈夫、ブリジョンもわたしも、ブリジョンを好きな世界中の仲間たちも、その頃もみんな幸せであることはまちがいない。そう思わせる明るい光を世の女性たちに放ってくれるのが、ブリジョンパイセンなのです。