第一次去台北 Day2 

marik2005-03-12


一人旅のいけない所は、ぐうたらしようと思ったら、とことんぐうたらしてしまうところだな。

目覚めたら雨音。しかも非常に寒かったので部屋でだらーっとしていたら、あっという間にお昼。今夜は別のホテルに行くので、チェックアウトして荷物を預け、タクって故宮博物院へ。大陸からえっらい良いモン沢山持ってきてたのだねえ。蒼穹の昴の感動がまだ覚めやらぬので、乾隆帝のお宝や書類など、心が結構ブルっと来た。お得意の、「団体客のガイドの案内盗み聞き」で館内のあらかたの物品の説明は分かりました。ガイドさんが日本語でボケてるのに誰もつっこまないグループがいて、代わりに笑ってあげたかった。

門の所に止まっていたバスになんとなく乗り込んだらなんとなくMRTの駅についたので、そのまま終点の淡水まで乗ってくことに。淡水といえば周杰倫の出身地ですな。雨に濡れそぼる車窓の景色を眺めつつ、Jayの歌を聞きながら彼の故郷へ向かう。Eかんじ!なのだけど目的地についたらほぼ豪雨で若干ひるむ。

淡水河を挟んだ両岸の景色や街のしっぽり感が長崎っぽい(出た出た得意の郷土愛)。Jayはこんな長崎チックな風景の中で育ったんだー、と一人悦に入る。けど、寒いの、とにかく。ダウン着ていてもぶるぶる震える。雨の中蝦春巻を苦労しつつ食べながら、河沿いをトボトボ歩く。私は香港とビーチリゾート以外の場所では、世界のどこを旅しても、こうやって傘差して寒い〜とボヤきながら歩いていることにふと気付いた。暑くて乾燥してかなわないよ、たまには雨でも降らないかなあ。と、ボヤく人たちがいる土地があったら、雨降らしのボランティアで訪れたい。

風雨にめげて駅まで引き返そうと思った矢先、正宗阿給老店の看板が目に入った。阿給(アーゲー)って美味しいらしいじゃない?思わずフラーっとテーブルについて注文。おわんの中に、ピンクのソースにだらりと浸かった厚揚げが一つ。割ると、とろとろの春雨が大量に流れ出てきた。暖かい!美味い!素朴な甘辛さ。お腹ほこほこでご機嫌ッス。駅前のスタバで暖を取り更に復活。帰り道、MRTが北投を通るので温泉に寄って行こうかと思ったけど、そこまでテンションが回復せず断念。

台北駅まで戻り、ホテルからタクシーで新しい宿へ。國聯大飯店は台北初のデザイナーズホテルとのことですが、ちょっとだけ気が利いた体裁の普通のホテルでした。部屋がねー、かなり気に入った。ナウなヤンエグのアーバンスタイル。そして猫足のバスタブ!でかい!楽しいんだけど、155cmの私が入浴すると、頭から足先まですっぽり入ってもまだ余り、ずるずると泡の中に埋もれていってかなりスリリングでした。

このホテル、国父記念館駅から徒歩1分というのが偉い。動きやすいことこの上なし。隣駅まで行って誠品書店をブラっと。ジョリーンの英語本が気になったんだけど、今更彼女に英語を習うこともあるまい、と却下。次の日ここでサイン会やってたんだね。村上春樹アフターダークの中国語翻訳をパラパラ見ていたら、なんとなくスルっと読めそうな気がしたので購入。小腹減り気分でホテルまで戻る途中、鼎泰豊の支店を発見したので速攻小龍包。シアワセ〜。

食後、寒風吹きすさぶ夜道をとぼとぼ歩きながら、デビタオさんが車を寄せて窓をウィーンと開け「寒いだろ、送って行くよ」と声をかけてくる、という妄想(もちろんバックする時は助手席に片手がけ)にニヤニヤしていたらあっという間にホテルに着いた。