四月大歌舞伎 初日 夜の部

  • 毛抜

超訳あらすじ)大事な短冊は無くなるわ、お姫様の髪の毛が逆立つ病気で嫁に行けないわで困った困った。嫁入り予定先の家の家臣・粂寺弾正が訪れ、ズバッと問題解決!

この演目を観るのは二回目。明るくて大好きな話。團十郎さんは初めて見たけど、太陽のようにギラっと場をさらっていく力がすばらしかった。弾正は頭は切れるものの、男女を問わず見境無くセクハラするのはどうかと思う。勘太郎さん演じる若衆(可愛い!)も被害に。気をつけて!

先月は口上が無い方の部しか観なかったので、襲名披露の口上って初めて見た。舞台の上にずらりと役者さん達が並んでいる光景だけでも、ただならぬ輝きで感動。團十郎さんが、「中村屋の襲名披露口上には成田屋がお祝いを言うのは、400年前からの慣わし」というような事を言っていて、400年て!と改めて驚く。今私たちを取り囲んでいる文化で、これから400年後に残っている物はどれだけあるのだろう。そして、なんといっても今日から七之助復帰。ピリッとしつつも淡々と挨拶していた。ヨカッタ。

  • 籠釣瓶花街酔醒

超訳あらすじ)田舎の商人が吉原を訪れて、花魁に一目惚れ!通い詰め、身請けの話もまとまりかけた頃、花魁のヒモの命令で愛想づかしせざるを得なくなった花魁。そして悲劇が。

勘三郎の、最初に出てきた時のキョトーンとした無邪気な顔と、最後の鬼気迫る表情との落差が凄かった。あと、玉三郎が崩れ落ちる時、百合の花がポキリと折れる姿そのものに見えてビックリ。あんな美しい所作、どうやったら見につけられるのか。