ディパーテッド

映画が始まってからしばらくの間、「これは『インファナル・アフェア』とは全く別の映画なの。違う映画なの。エリック・ツァンも秋生さんも出てこないの」と自分に言い聞かせながら観ていたのが功を奏し、あの素晴らしい香港映画とはまったく異なる、スコセッシ臭たっぷりの映画として楽しめました。時折思い出したように見覚えのあるシーンが出てくるので、「ああ、そういえば、リメイク」とわれに帰ることはあったものの。

懸念していた、ディカプリオとデイモンが見分けがつかなくなる現象は二箇所ぐらい。声も時々聞き分けがつかなくなってしまった。ディカプリオ、よかった。潜入捜査官として生きる日々の、イーーーっ!てなりそうな苛立ちがよく伝わってきた。デイモンもそこはかとなく憎憎しくていい仕事していた。マーク・ウォルバーグは、アメリカ版ならではの役回りといったかんじ。

オリジナルの「無限地獄」というテーマは、太平洋を渡るあいだに少しばかり脂が抜け落ちてしまったようだけれど、"The Departed"というタイトルは、それはそれでこの映画をよく現していると思いました。

映画のあとはmichiyonさん&id:honeymilkさんとともに歌舞伎町で肉を食べつつ大放談。わたしたちはここのところずっと、物騒な映画ばかり観ているような気がするYO。