我很忙／周杰倫

年に一度のお楽しみ、ジェイ・チョウさんの新譜を入手いたしました。イーーハーウ！（カウボーイ風によろこびを表現）

「牛仔很忙」を主打曲としてあらかじめ聴いておいてよかった。何の予告もなしにアルバムの一曲目で初めてこれを聞いたら軽く腰を抜かすに違いない。「ま、こういう曲から始まるから、ちょっと覚悟しててＮＥ！」というジェイからのご挨拶だったのだなあきっと。

それにしてもこのアルバム、なかなかの衝撃でした。「インパクトの強い一曲目以外は、全部、普通」という衝撃。ジェイのやることなすことすべて肯定したい派のファンですが、このアルバムの楽曲の普通っぷりにはびっくりした。もちろんどの曲も完成度は高くて、とても好きなタイプの音楽なのだけれど、今までずっと耳にさまざまな驚きを与えてくれた鬼才ジェイ・チョウの楽曲だと思うと、ちょっと不思議なきもちになるくらい小粒な印象を受けました。他のアーティスト１０人の１０枚のCDに入っている、一番いい歌を１０曲集めてそのままのアレンジでジェイが歌ってくれたアルバム、というかんじ。でもジェイの声はやっぱりいいなあ。この声をずっと聞いているだけで幸せなのは確か。ああ、でも、普通・・・。
さくっと聴いただけの感想なので、これから聴き込むともっともっとものすごく好きになる曲も出てくると思います。「彩虹」など、すでにかなりキュンときている。ＭＶを見ればまた印象が変わってくるだろうし。さっき楽チャイで「陽光宅男」のＭＶが流れていて、「ガンバレ！男の子！」な映像と、ストレートなアレンジの曲がとてもいい塩梅にマッチしていて、一気に好きになったところでした。や、どの曲も好きなんだ。ただ、ちょっと、びっくりしただけなんだ。

ある意味、相変わらずなにかしらの驚きを必ず与えてくれる天才ではあるジェイ・チョウさんではあります。「我很忙」というCDのタイトルが、このあっさりした印象のアルバムに対するエクスキューズになるというトリッキーさも感じられたりして面白い。長い音楽家人生において、こういう作品ができる時期があってもいいじゃない。