プーケット旅行 四日目

朝方、ドカドカドカ、パチン、というような賑々しい音が室内にひびき、「ああ、となりの部屋のひとが荷造りしているのかな」とぼんやり考えて眠りの世界に戻ろうとしたら、パンの焼けるいいにおいが漂ってきた。「ああ、となりの部屋のひとがルームサービスでパンを頼んだのかな。おいしそうな匂いだなあ」とぼんやり考えつつ夢の世界へ戻ろうとしたら、「テレビから煙が出てる!」というU子の声が。

どういうことかしら。きっと気のせいよね。
と眠りに戻ろうとしたら、パンのいい匂いがなにやらどんどんケミカルな焦げ臭に進化。さらに「スタンドの電気が消えた!」とU子の声でさすがに飛び起きると、テレビからは見事な煙がファッサーっと立ち昇っていた。
あわててフロントに電話しても応答ナシ。もしや、ホテル中が炎に包まれているのでは・・・とおびえつつ再度チャレンジ。「テレビから煙が出ていて、ヘンな匂いがします。早く来て〜」と言ったら「オーケーイ」というのんびりした応答で、まあホテル自体は大丈夫なのね、と一安心。
ケミカル臭におびえながら窓とドア全開で待っていてもなかなかスタッフが来ないので、ベランダに出てデッキチェアで爆睡。もう、だれが入ってきても、もう、いい。とにかく眠い。やがてスタッフが何人か来たのでU子の証言をもとに、クローゼットから爆発音がして、そのあとテレビから煙が出てきたという説明をし、クローゼット内の電気の配線修理とTVの撤去開始。やがてだれもいなくなり、でも工事は終わっていないようで、とにかくベッドで横になりたくて、妙齢の女性がふたり、ドアあけっぱなしで睡眠。代替のテレビを持ってきたスタッフが若干ギョっとしていた。

ほんのり香ばしいにおいが残った部屋で、さらに9時頃まで爆睡し、ようやく起床。朝ごはん。プーケットタウンに行くというU子と別れ、私はプールで読書。暑くなったら浅いプールに半身浴しながら読書。喉がかわいたらピニャコラーダをオーダー。だらだらー、だらだらーと過ごすうちにあっという間に午後になり、シャワーを浴びてチェックアウト。
空港で異様にお腹が空いたので、トムヤンクンヌードルを買って売店のお姉さん(もちろん男子)にお湯を入れてもらった。空港でというか公共の場でカップヌードルを食べるなんて、初めてだよ!だがしかし、これがめちゃくちゃ美味しい。
初めて乗るバンコクエアウェイズで一路バンコクへ。どの飛行機に乗ってもやっている"Just for Laugh"にて、車に乗っているターゲットに上半身は制服で下はブリーフしか履いていない警官(おじさん)が近づいて職務質問をする、というドッキリで、さらに二人目の警官(でっぷりしたおじさん)が近づいてきたと思ったら下はガーターベルト着用、というネタに、U子とわたしと、後ろに座っているフランス人の女性二人組だけがものすごくウケまくって大爆笑していた。笑いに国境は無いよね。
バンコクにはいつのまにか新しい空港ができていたのですね。思い出の多いドンムアン空港が恋しい・・・。新しい空港はかなり素敵なかんじだけど、乗り換えのためにかーなり、かーなり歩いた。みやげ物やにあったダニエル・ウーのサイン入りポスターを、彦祖好きの母上のために撮影するU子。お土産や本を買い込みお茶を飲みながら搭乗待ち。帰りはおなじみのエコノミーで夜行便。往路が天国すぎただけに、ギャップがつらかった。ふたたび「アイ・イン・ザ・スカイ」を鑑賞してサイモン・ヤムの出っ腹に釘付け。いい映画だー。