御名残四月大歌舞伎 (4/10鑑賞)

marik2010-04-12

  • 御名残木挽闇爭(おなごりこびきのだんまり)

若手役者がぞろりと勢ぞろい。もしも私が江戸の芝居小屋でこの舞台を見ている町娘だったら、きゃあああぁぁ!と失神しちゃったかも。というくらいの華やかさだった。3年後の新しい歌舞伎座でまたご贔屓に、みたいなかんじの台詞が出てきて、なんだかしんみりしてしまった。

  • 熊谷陣屋

現代では考えられないような私欲を超えた忠誠心にびっくりさせられる演目が歌舞伎にはよくあるけれど、これもそのひとつ。いぶし銀の味わい。

  • 連獅子

今月は一部のみの鑑賞なので、これが今の歌舞伎座で最後に見る演目。はからずも最高の選択だった。中村屋の親子3人の連獅子はこれまでに何度か見てきたけれど、見るたびに進化している気がするし、2010年の今みるこの3人のバランスと安定感は本当に素晴らしかった。間にはいる扇雀さんと橋之介のやりとりも最高。89歳の小山三さんがしゃんと背をのばし、棒についた蝶をひらひらさせる様にぐっときた。勘三郎さんと勘太郎とシッチーの毛振りの感動を胸に焼き付けつつ、お世話になった歌舞伎座にさようなら。3年後にまた!