タイ・ラオス旅 Day 3 ルアンパバン

marik2010-11-01


托鉢見るわよ!と、真っ暗な5時におきたらホテルのドアも開いておらず、あれー、と言っていたらちょうど早番のホテルの人がやってきて、「托鉢は6時だよ」と言うのですごすごと部屋に戻って二度寝。あれ?旅行前に昔の自分の日記を見たとき、5時すぎに起きて托鉢見学って書いていたのでそのまま信じていた。わたしのウソつき!それともあれはサマータイムだったの?

6時頃ふたたび起きて、宿のすぐそばにあるお寺の様子をカーテンのすきまからこっそりとうかがう。「お坊さん準備OKみたいよ」と、僧侶たちの出待ちさながらときめきつつ階下に降り、托鉢を見学。美しく静謐な光景に惹きこまれる。そして僧侶たちはやはり歩くのがはやい。 宿のそばのカオソーイ屋で朝ごはん。辛いミートソースがかかったスープ米粉きしめん、美味い。
あたりをちょろっとお散歩したのち、本日のメインイベント、象に乗るためのガイドさんがおむかえに来てくれた。ほっしゃんをキリっとさせたようなガイドさんと楽しく語らいつつ山奥のエレファント・ビレッジにお邪魔。ほっしゃん、5年くらいお寺にいたらしく、お寺のなかで英語を勉強したのちカレッジに行ったとのこと。そういうことが、あのお寺のなかで行われているのですね。あと、ラオスでは今でも小学校からフランス語を学ぶらしい。ふむふむ。

この施設には全部で8頭の象がいて、全メンバーが雌とのこと。じっとたたずむ象たちに、仕事に生きる女としてシンパシーを感じてしまう。そしてつい心配になり、「この子たち、将来こどもを生んだりすることもできるんですよね?」とガイドさんに思わず確認。ちゃんと今後は妊娠・出産の計画もあると聞いて安心。わたし、他人の、というか他象の心配をしている場合じゃないけど。象の妊娠期間は二年間らしいです。長いね。 はじめて触れる象はざらっとしたかんじだった。

メナムさんという象の背中に乗ってお散歩開始。楽しい!興奮して「これってあれみたい、ほら、なぎらけんいち君が出ている象使いの映画」とまさこに言うと、「それって柳楽優弥?」と訂正が入った。なぎら健一くんはあれだね、東京新聞の広告で猫に囲まれてご満悦のほうだったね。 急な山道をざくざくと降りていき、ナムカーン川のなかにじゃぶじゃぶと入って行く象たち。ここの象は、夜になると森のなかに放たれ、朝になると担当の象使いが迎えにいって、森で遊んで泥だらけになった体を毎朝あらってもらっているとのこと。

ほかのツアーで来ている人たちも一緒に隊列を組んでいるんだけど、気づけば我々が先頭。水深、だいじょうぶ?とスリル満点。メナムさんの体が半分くらい浸かるところまでざぶざぶ歩いて中州に到着。やあ、スリリングだった!そこからふたたび川に入り、山道をのぼり、小学校のそばとか通りながらスタート地点に戻るまで1時間くらいのライド。メナムさんにコップチャーイ(ありがとう)とお礼を言ってバイバイ。

次にタイガーボートという、ドラゴンボートレースで乗ったのと同じような形状の細長いスピーディなボート(ちゃんとトラの模様がほどこされていた)に乗り、ナムカーン川上流へ。のーんびりとした田園風景のなかを、ぶおーっと風を浴びながらひた走るのが心地よかった。川に流れ込む小さな滝があったり。

しばらくして船を降りると、碧く澄んだ水が何段にも湛えられた池のようななんだか不思議な場所に案内された。山からの水が流れ込んで池みたいになっているらしく、ほっしゃんから「泳ぎなよ、泳ぎなよ」しきりにけしかけられるも、水がめちゃくちゃ冷たい。もちろん、そんなことにはおかまいなく数人の西洋人がキャッキャッと泳いでいた。

でも気持ちよさそうな水なので、ちょっとだけね、と水深が浅いところをそっと歩いてみたけど、足元が滑る滑る。先客のムスリム系の女子二人組が近くで楽しげに写真を撮っていたのだけど、ふとした拍子に片方が転び、カメラを水のなかに落としてしまい、しょげかえっていた。つらいよね。 水から上がり、ふたたびトラ模様のボートで象の村に戻り、川沿いの高台でご飯。ここちよい空気!猫やら犬やらがちょろちょろしていて愛らしい。

近くにはロッジもあるみたいなので、こういう山奥で2,3日すごすのもよいなあとちょっと思う。あと、象の村では一日象使い体験もあって、簡単な象使い用語を学んだりがっつり象と触れ合うコースみたい。私たちが帰るころには、参加者が水着姿になっていて、これから川で象を洗うと言っていた。ふむ。いつの日か体験してみたい気もする。

山道をぐらんぐらん走る車のなかで爆睡し、宿まで送ってもらってほっしゃんとサヨナラ。近所のおフランス風カフェでマフィンとコーヒーのおやつ。周りのお客さんも皆フランス語を話している。対面にある学校の授業がちょうど終わった頃らしく、門の前で売っているアイスを食べてご満悦な子どもなどを眺めつつのんびり。さらに河岸を変えて昼下がりのビアラオを一本。ほろ酔いで歩きながら、フルーツシェイクを買って飲みながらさらにお散歩。

宿に戻って道路に面したバルコニーに座っていると、近所のお寺から読経の声が聞こえてきた。美しい響きにうっとりしながら、暮れていく空を見つめるひととき。ああ、もう、ルアンパバンだいすき! すっかり暗くなったところで中心地におもむき、カフェでモヒートを飲みながらだらだら。

ナイトマーケットで実家のテーブルにさらっとかけるのによさそうなシルクの布を購入。ふりかえると、ルアンバパンでの買い物はこれだけ。 何を食べてもおいしいルアンパバンなので油断していたけれど、ふらっと入ったカフェで頼んだ川海老がかなり残念な味わいだった。豚肉の炒めたのは美味しかったので事なきをえる。
オープンエアのお店でご飯を食べているとよく子どもが物を売りに来るのだけど、まさこが席を立っている間に来た物売りの男の子に、やんわりと買うのを断り世間話をしていると"You look like Lao"と言われた!かつてカンボジアの物売りの子どもにもまったく同じことを言われた(Your face, Cambodia)ことを思い出した。というか、東南アジアの国で「うちの国の顔だね」と言われなかったことが、一度たりともない。
ラオコーヒーで暖をとりながら帰館。