悪魔を見た

はやく映画おわらないかなあ・・・と何度も何度も何度も時計を見てしまった。長い!こわい!でも心がしびれる傑作!
前半はかなり多くの場面を耳をふさいで画面の外を見るメソッドで乗り切っていたのだけど、チェ・ミンシクの完膚なきまでのえげつなさに、ビョンホンやっちゃえ!ぼこぼこにしちゃえ!という思いがわきあがり、壮絶な暴力描写にたいして徐々に一握の爽快感のようなものすら感じるようにすらなってしまい、己のなかに潜む残忍性に戦慄。悪魔とは想像上のなにか別の存在ではなく、人間そのものに宿っている概念、性質にすぎないのだな、というようなことを考えちゃうような物語だった。そして悪魔はミンシクだけじゃなくてビョンホンのなかにも、というかんじなのかな。

私のなかのエグい映画をぐっと我慢して見る許容量の2011年度分はもうこれ1本で使いきった感があるのだけど、「アンチクライスト」も観たいので悩ましい。すこしは耐性ついたかもしれないから大丈夫かな。映画館で「悪魔を見た」仕様のビョンホンさんのクリアケースをいただいたものの、これを見るたびに数々のトラウマティックな場面が次々と脳裏によみがえりそうで使いあぐねる。