幸せの始まりは

図らずもさいきん物騒な映画を立て続けに見ていたので、ほんのり荒ぶる魂をロメンティック・コメディで中和するべくウキウキ見はじめたものの、話が進むにつれ、あれ?あれ?と、まったく乗り切れなくなってしまった。登場人物の言動がどれもツルッツルに上滑りしていて、何がしたいのか意味不明。イ・ビョンホンの凶行のほうがよっぽど分かりやすいよ!

リース・ウィザースプーンが、長いことつとめてきたソフトボールの全米代表から外されてしまってしょんぼりしつつ、二人の男子からモテてモテて困っちゃう、みたいな話で、うまく描けばもっと深みのある良い映画になりそうなのに、ただ単に支離滅裂な言動をくりかえす面倒くさい女子のよく分からない話になってしまっていて残念。彼女がキレるポイントも謎すぎて見ていて疲れる。でも洋服はかわいかった。Gジャンと合わせて着ていた白いワンピースが特に好き。

あと、オーウェン・ウィルソンの輝きが失われていた風なのが悲しい。ポール・ラッドだけはなかなかしっくりと役になじんでいるようで、リースとのケミストリーがちゃんと感じられて少々キュンとした。リースたん、さっさと彼のほうに行っちゃいなよ、と15回くらい思いました。