北米・南米シリーズ2012 Day 9: ウユニーラパス

うつらうつらしては頭痛と胃腸の痛みで目覚めること10回。目覚めた数が少ないのは、5時起きで睡眠時間が少なかったから。
明日の朝早いんだ〜、とホテルのスタッフと話していたら、お湯の入ったポットとお茶やヨーグルトやシリアルやミルクをわざわざ前夜に部屋まで持って来てくれていたのでいただいたあと、フロントまでの塩の道をバックパックを一人でえっさえっさと運ぶ。
クレジットカードが使えなくて焦ったところ、PHSだか携帯電話の回線でつないでいるので、日本のカードが使えないことがよくあるんですよ、と言われた(この後ほかの場所では普通に使えた)。結局USドル現金で支払いを済ませ、「空港行きの車はスタンバイOK?」と聞くと、「え、知らない」と言われ焦る。「昨日、明日の朝6時に車を手配してね、と他のスタッフにお願いして、了解!って言われたんだけど。このひとがドライバーだよ、って紹介までされた」「えー、聞いてない」「今すぐ車を!そしてアマゾナスに電話して、少し遅くなるけど必ず行くからって伝えて〜!」と騒動。
近くにいたどこかのドライバーさんが10分ほどでやってきて、どうやら「必死で飛ばして空港まで行って!大至急!」と無茶ぶりされたらしく顔がくもっていた。よろしくお願いします。
朝の荒野を全力で行くランクル。と思ったらたまに車とめてよいしょよいしょとフロントガラスをタオルで拭くおじちゃん。。。わかった。安全運転でよろしくお願いします。でも間に合わせて!
荒野をびゅんびゅん飛ばし、アンテナかと見まごうような管制塔が見えてきて、どうにかギリギリに空港到着。チェックインもセーフ。
飛行機搭乗のときのセキュリティ(そういえば往路のTAMは荷物のチェックすらなかったような気が・・・違ったかな?)が、X線とかじゃなくて係員ひとりが全員の荷物を開けて一個一個チェックしていた。でもちゃんとライターとか見つけ出して没収したりしていて、没収された韓国人が激怒していた。

身長が160cm無いわたしでもかがまないと歩けないくらい車高(って言うの?)が低い飛行機に初めて乗った。全部で19席くらいなのかな。操縦席が丸見えで楽しい。

1時間ほどでラパスに到着。降機の際も、操縦席からぐいっとこちらを覗き込んでる笑顔のパイロットたちに中腰の変な姿勢でグラシアス☆と挨拶するのが妙に可笑しかった。
さて、ラパスの空港ふたたび。一刻も早く下界に降りたい!タクシーに速攻乗って、坂道を降りるのが待ちきれない。リアルに高低差ありすぎて耳キーンてなる町並み。

数日前とは違うエリアにあるアパートメントホテルにチェックインしながら、高山病つらいヨーとぼやいたら、すぐにコカ茶を入れて出してくれた。ありがとう!
部屋に入ると、ものすごいスイート。広いリビングとキッチンにベッドルームが二つ。床も壁もベッドも塩でできていないのがなんだか不思議。しばらく部屋でごろごろした後、お昼ご飯は絶対に日本食!と心に決めて外に出る。
地図で見ると近そうなお店に向かうも、実際に歩きはじめてみると坂だらけ!坂の多い外国に行くと「長崎のごたる!」といつも思う長崎っ子のわたしでも、そういうことを思うのも面倒くさいほどに息があがる。酸素うすい。そして、首締め強盗にご注意!みたいな話をよく聞いていたので、ちょっと怯えながら、とにかく人通りの多いところを、前後に注意しながら歩く。

ゆっくりと坂を上り下りしてようやくたどりついた日本食屋さん、日本人会館のなかにあるのだけど、お客さんは全員地元のひとで、日系人すらいなかった。しっかりと地元に根付いているのですね。店内で流れる「ルビーの指輪」を懐かしむ者はこの中でわたししかいないだろう、とほくそ笑みつつラーメンをいただく。うん。たしかにラーメン。麺がちょっと粉っぽいものの、ボリビアでラーメンの麺をちゃんと打っているということだけで感激する。「南極料理人」で堺雅人が作ったラーメンってこういう感じだったんじゃないかなあ、と勝手に想像しつつありがたくいただく。それっぽいチャーシューとスープが美味しかった。

食後は引き続き首締め強盗に用心しながら、とろとろと町中を散歩。ボリビアは町中の落書きというかアートのレベルが高い気がする。チェ・ゲバラの壁画になにやらメッセージが添えられたものなどを見て、おお、と思う。あと、毛がモップ状に野放図にのびきった犬がものすごーく沢山うろちょろしている。そのほとんどが野良なのかと思いきや、たまに洋服を着ている子とかいるのでナゾ。

部屋に戻り、仕事の最後の仕上げ。夜はルームサービスでサラダのみ。ラーメンで一瞬テンションがあがったものの、胃腸は依然調子悪し。
CNNの天気予報で、今まではるか遠い国のことだと思っていたサン・パウロブエノスアイレスの部分をすごい真剣に見てしまうのが、なんだか新鮮。