スペイン旅2015 Day 8 バルセロナ

サグラダファミリアの新しいほうの面(受難のファサード)が見えるこじゃれたカフェで朝ごはん。トーストに自家製の何種類ものジャムやはちみつを自由にかけてOKなのが嬉しい。いずれも美味で、とくにレモンのジャムが珍しくておいしかった。
受難のファサードは、我々の部屋から見える生誕のファサードの彫刻とは作風が全然違っていて、極めてシンプルな線で描かれた現代的な風情。彫刻で表現された最後の晩餐から十字架の道行、キリストの磔刑、昇天を見ていると、エルサレムの旧市街を思い出して懐かしい気持ち。


地下鉄でDiagonalへ行き、痛快うきうきお買い物通りことグラシア通り散策スタート。Camperで早速かわいいサンダルを発見するも、まあ、他もいろいろ見てから決めようと我慢。なんて理性的!
Vinçonというお店が放つオーラが気になって入ってみたら、めちゃくちゃ楽しい雑貨屋だった!ワンブロック分の奥行がある巨大な店舗に東急ハンズのうんとおしゃれ版みたいなグッズがセンスよく散らばっていて、特にキッチングッズが充実してた。とてもきれいな日本製の藍色の南部鉄瓶の急須が大変気に入ったものの、重いしスペインで買う意味がわからないので我慢。理性的!
Vinçonを出るとすぐにカサ・ミラ。ここの内部の様子はなんとなくうっすら覚えているけど、また入ってみてもいいわね、と上から目線でチケット売り場に行ってみると長蛇の列なので却下。どこも混んでるね。


グラシア通りをちょっとそれた通りでASHの店舗を発見し、ふらふらーと入ってふらふらーと高級なおサンダルをお買い上げしてしまった。理性どこいった。でもほんっと可愛い&かっこいいの!二人そろって一目ぼれして、Aは白、わたしは黒で仲良くおそろいでゲット。Tax refundの書類をつくってくれたので、円安とはいえ日本で買うよりはマシなはず。

これで買い物スイッチが入ってしまい、鼻息あらく周辺の店を物色しまくる。前回来たときはRiohaのワインとデカいパエリア鍋だけ土産物として背負って帰った程度なので、スペインで買いたいものって特にないなー、と思っていたんだけど、楽しいお店がいっぱい!

セルベリア・カタラーナという人気バルに行ってみると、着席を待つ人たちでとても混みあっていた。最初テーブル席のウェイティングリストに名前を載せてもらったんだけど、入口近くのカウンターに座るのも楽しそうなので、どうしたらいいかお店の人に聞いたら、「近くの椅子が空いたら、すかさず座ればいいのよ」とアドバイスされ、香港の蓮香楼で会得したテクニック(もうすぐ食事が終わりそうな人を見極め、そばでじっと待つの術)でほどなくして椅子をゲット。

とりあえずビールと、これとこれとこれください!とカウンターに並んだピンチョスをいくつか頼み、さらに周りの人たちが食べているものをチェックして「あちらと同じものをくださいな」とオーダー。海老の塩焼きみたいなやつがめちゃくちゃ美味しい。スペインで食べた海老はもれなくどれもふわっと甘くてたいへん美味だった。フォアグラとステーキのピンチョスもMuy rico!!


しあわせなランチを終え、グラシア通りをさらに南下。Desigualという洋服屋をあちこちで見かけ、店頭から漂ってくるただならぬ自己主張の強さが気になっていたので勇気を出して入店。胸元のあたりだけ見てこのワンピースかわいいと手に取ると裾のほうに余計な柄が入っている、という傾向があらゆる製品に見てとれて、Aが「柄と柄の戦い」と評していて笑った。関西出身のAですら「これ着られるようになるまで3年待たなあかん」と怯えるほどに強烈な柄物と柄物のケンカ上等な洋服が沢山並んでいて、なかなか楽しいブランドです。

ガウディさんが作ったとこシリーズ、続いてはカサ・バトリョ。こちらもやはり長蛇の列なので諦める。サグラダファミリアもいつ見ても大行列だし、バルセロナの観光地の混みっぷりは京都さながら。面倒くさがり&きっちり予定を立てるのが苦手な我々が今まで目をそらしていた「バルセロナの名所はたいていオンラインで予約できるの術」をそろそろ発動させようという結論にようやくいたった。とりあえず明日以降はがんばろう。

目に映る建物やお店や商品や殿方にいちいちときめきながら歩みを進め、カタルーニャ広場に到着。近くにある巨大デパートEL CORTE INGLESの靴売り場にてまたしても靴にハマる。さらに旧市街に向かう。

すごく好きなかんじの音楽が聞こえてきたので行ってみると、陽気な青年たちが演奏中。


ストリートミュージシャンからCDを買ったことなど今までに一度もなかったのだけど、彼らの生き生きとした様子と音楽がとても気に入ったので、演奏後にCDを手売りしているところに突撃。Youtube探したら映像がいくつか上がってました。太鼓をたたいている青年から買ったんだけど、目がきらっきらしていてとてもいい笑顔だった。


ディズニーストアの前を通りかかると、感じる!フォースを感じる!そうだ!今日は5月4日だ!May the 4th be with youの日ですよ。店内ではスターウォーズ祭りが繰り広げられていました。


ちょっとひんやりしてきたので、なにかあたたかくて甘いものが欲しくなり、バルセロナ大聖堂の裏手の小さな通りをうろついてると、チュロス&チョコラテカリエンテが置いているお店を発見。入ってみると、アンティークな内装の非常に風情のあるバルだった。近くに座ってたイタリア人とカタルーニャ人(バルセロナで話した人たちって自分のことをスペイン人じゃなくてカタルーニャ人と自己紹介することが多くて、その誇りをまざまざと感じた)のおじちゃんたちと話したところ、ここは100年以上前からある、カタルーニャ・スタイルのお店とのこと。チュロスちょっとしけってたけど、雰囲気がいいからno hay problema.


ラ・マニュエルなんちゃらというエスパドリーユの老舗をめざし迷子になりながらどうにか到着すると、激こみ!ショーケースとか棚に並んだ靴は安くて可愛いものが多々あり素敵なんだけど、かなりの人数が番号札を手に持って疲弊した様子で待っていて、靴の入手までにはるかな道のりが待っていそうな予感。そうそうに諦めて退店。

さらに南下してワインの品ぞろえ豊富なお店をのぞいたあと、おしゃれな乾物屋へ。チュニジア(行きたかった。。。)産のデーツを500グラムを買おうとして、でも500というスペイン語が出てこなくて、「5と100のデーツをわたしは所望する」と言ったらお店の人にきょとんとされた。そりゃされるよね。笑いながら「quinientosっていうのよ〜」と教えてくれた。あと、medio(半分)でも通じるみたい。何語でも数字は苦手よ。

膨れ上がった荷物をかかえ、再び北上してカタルーニャ広場へ。マジョルカ島での日々の3000倍は歩いてると思う。

EL CORTE INGLESの地下のスーパーでお惣菜とか生ハムとか買って、今日はお家でのんびりご飯を食べよう。お土産物も調達しよう。と向かったものの、買い物&歩行で疲れすぎていて完全に思考が停止。
とりあえずイベリコ豚の生ハムだけ買って、よろよろしながら帰路につく。駅から出てサグラダファミリアを見るとやっぱりテンションあがって元気でる!内部のステンドグラスがうっすら見えてきれい。

世界の各地でヒャッハー・バルセロナ編も撮影できるほどに元気を取り戻す。

帰宅してシャワーを浴びて完全復活し、翌日のミロ美術館とサグラダファミリアの入場券を予約。わたしたちにしてはかなり計画性のある行動。

さ、宴よ!ということであまりお腹も空いてないのでワイン飲みながら生ハムやチップスやナッツをつまみ、ついでに某番組を某経由によりiPhoneで視聴しながら晩酌。南極のやつ私も見たい!と付き合ってくれたAに感謝。梨の妖精が氷山に立つ壮大な映像を見ながら画面の外を見るとサグラダファミリアが闇のなかに浮かんでいる不思議。そして、合間に入ったCMで1週間前に我々を感動させたバルサの面々が死ぬほどだっさいコマーシャルに出てるのを見てめちゃくちゃショックを受けたのでした。