夏の庭 el jardin de verano

今の実家は10年ほど前に両親が特にゆかりのない土地に建てた家(空港から近い利便性と、畑にたくさんスペースをさける庭の広さに重きを置いた)で、わたしはここでがっつりと生活した思い出がなく、特に真夏に帰って来るのは初めてなので、別荘感というか民宿感というかリゾート感が半端ない。
朝起きると「見て見て!ゴーヤの赤ちゃんと花がかわいいよ!」とかいきなり言われる。

オクラの花きれい。

午前中は日陰にテーブルを出して読書。

家が建った当初は膝の高さくらいだったオリーブの木が成長しまくってる。オリーブの葉っぱごしの空の景色ってだいすき。

日ごろ本を読んでて「あ、これお母さん好きそうだな」とピンときたものを毎回持って帰ってくる、勝手に本ソムリエ制度を取り入れており、今回のソムリエのセレクションはこんな感じ。ローラ・ブッシュの自伝はまだ読んでる途中なんだけど、名著の予感なので置いていくつもり。ローラ素敵。

[追記:『ローラ・ブッシュ自伝』読了。素晴らしかった!地に足の着いた、それでいて壮大なスケールの冒険譚を読んでいる気分だった。ダブリャ(ジョージ・ブッシュ氏)って聡明さに欠けるイメージだったけれど、奥方の目を通して描かれた彼はすべてに対して誠実に向き合ういいひとで、そういう視点が与えられるのも興味深い。ローラ自身が関わっていた、様々な国のだれかの人生の選択肢や可能性を広げる手助けをする活動に感銘を受けました。この本の魅力は、翻訳者の村井さん自らてがけたワンコイン広告(http://honz.jp/articles/-/41389)にぎゅっと凝縮されています]
今日のランチは母オリジナルの皿うどん。ザ・長崎の家庭の食卓。

灼熱の陽射しのなかでけなげに咲く薔薇たちが愛おしい。

ロシアの民話とかに出てきそうな装いで夕飯の材料を収穫する母。

紫蘇の実はてんぷらに。美味しいのよねー。

やや涼しくなった夕刻に、ハーブ畑でミントをぶちぶちちぎってきてミントジュレップもどき(バーボンがないのでスコッチウイスキー)を作ります。

オリーブの木陰で一人で飲んでたらおつまみの差し入れ。大好物のミナ(って呼ぶのは長崎だけやろか?)!ヒャッハー!!

飛行機の離着陸を眺められるのも幸せ。毎度毎度「あ!ひこうきーー!」って騒ぎながら見守ります。

これでプールがあればもう完璧ですね。ビニールプールの導入をやや真剣に考えてしまう。
あと、わたしが生まれる前に亡くなった祖父の仕事というか担っていた役割にここ何年か大変興味を持っていて、手元にあまり資料がないのでいつか関連書籍を探し回ったり、詳しく研究している親戚のおじさんにまた話を聞きに行ったりしなければ、とずっと思っているのだけど、父になんとなくその話をしたら、「子どものころよく見てたし手伝ったことある」とこともなげに言うのでめっちゃ興奮した!なのに、なのに「でもあんまり覚えてない」って。。。
もーーー。歴史的にもかなり貴重な証言になりうるのに!この観察眼の鈍さと記憶力の乏しさは、わたしが如実に受け継いでいるものでもあるなあと軽い絶望を感じる。まあいいか。