東海道五十三分の一未満

若かりしころは七福神めぐりをするという発想がまったく無かったのに、今年はどこの七福神にお参りしようかなー、とプランニングするのが近年の正月のお楽しみに。

以前はめったに読むことがなかった時代小説を好んで手に取るようにもなってきたし、興味の幅が広くなっていくのは、年齢を重ねることの大きなメリットだと最近よく思うようになってきたのだけど、これって中年期を見据えてマインドセットを無意識に修正しようとしているのかしら。今のところ、若さを失いつつある過程で唯一かなしみを感じているのは、サシの多い肉をたくさん食べることができなくなったことくらいだけど。霜降り肉が怖い!胃にもたれる!美味しいと思う気持ちはまだ残ってるのに、たくさん食べられない!これだけはほんとつらい。

って何の話だっけ?七福神でしたね。今年の七福神めぐりは、正月に読んでいた時代小説の影響で東海道を歩きたくなったので、東海七福神めぐりに決定。

出発が遅くなったのと、スタートの品川神社が思いのほか混んでいたのもあって時間がおしてしまい、暗くなる前に鈴ヶ森を通り過ぎたいという一心でほぼ駆け足のお参りとなりましたが、『旧東海道』と電柱に書かれているのを見るだけで気分が高まる楽しい道中でした。品川宿をほぼ旧東海道沿いにひたすら歩けば、該当する神社やお寺に簡単にたどり着けるのもシンプルで嬉しい。


この時期の寺社めぐりは正月の飽食でたるみにたるんだ足腰をしぼるのにもちょうどいいのよね。普段いかない街を歩いていると、東京にはいろんな顔があることにあらためて気づくし、世界は美しいとしみじみ感じられるのもしあわせ。
江戸時代の旅人気分で歩いていたらおもむろにシャー・ルク・カーンのポスターが目に入り、まぼろしかと思って一旦通りすぎ、え、今の何?街道に天竺が突如現われるとはこれいかに?って後戻りしてまじまじと見ちゃった。