ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

★Spoiler Alert★
本作の結末やエピソード4の展開におそらくかなり触れています。本作未見でネタバレNGの方はここから脱出ポッドでそっとお逃げいただければこれ幸い。またのお越しをお待ちしております。May the Force be with us.


ドニーーーー!ド兄さん!!ドニー・イェン最高祭り。座頭市テイストのイップ・マン師父がスターウォーズの世界に降臨してフォースを語るという至高の映画体験!所作の美しさにただただうっとり。そしてI’m one with the Force, the Force is with meとマントラのごとく唱えるチアルート師匠の姿に、その宗教、わたしも入信します!って胸が熱くなるよね。

ジェダイ不在の時代にフォースを信じる彼の姿もまたひとつの希望。本当にチアルート師父は素晴らしかった。SWにおける好きなキャラクタでR2の次に位置するくらい大好きになりました。腹八分目くらいの出番だったので、本作鑑賞後に家で『イップ・マン』を観てドニーさん全力アクション成分を補完。

惑星ジェダを舞台にした、チアルートが主役のスピンオフを作ってほしい!!もう、この際バリー・ウォンとかが監督でいいから。もちろん姜文も出るよね。

ただ、ドニーさんが出てくるまでは、まさかの眠気が訪れており、こともあろうにスターウォーズの新作を見ながら眠たくなるなんて!と結構ショックだった。オープニングでおなじみの音楽が流れそうで流れなかった瞬間から、なんだか肩すかしをくらったようなかんじで入り込めなかったというか。

そして活躍しそうでしないフォレスト・ウィテカー(あの目と熊ちゃん感が昔からずっと好き!)にモヤっとしたり。マッツ・ミケルセン様は万遍なく美しかった。マッツ様のことを考えるとき、なぜかいつも脳内でミッツ・マケルセンって呼んじゃって、マングローブじゃないんだから、と己をたしなめる現象が続いています。

後半は現代のディズニー映画にあるまじき本気の戦争っぷり。大義のための自己犠牲というストーリーは、乗れるときと乗りきれないときがあって、今回はどちらかというと乗りきれず、親しみを感じはじめていた人たちがどんどん退場していくのをただあっけにとられて見つめるばかりでした。タランティーノジョニー・トーが監督してもいいレベルの壮絶さだった。そしてクライマックスはラース・フォン・トリアーが監督してもいいレベルの絶望感。からのラストのあの人ご登場でさっぱりお口直し!という力技。

本編では泣けなかったものの、鑑賞後にエピソード4を見て、その冒頭の流れる文字でつづられたローグワンの物語をあらためて読んだときと、R2がデススターの設計図を投影する場面でぶわっと泣いてしまった。彼らが命を賭したものが、新たな希望として実を結んだのねーとしんみり。希望は大事ですね。