Best Friends Forever / Jennifer Weiner

小学生のころから親友同士だったアディとヴァレリーの友情は、高校時代におきたヴァレリーの裏切りにより幕を閉じた。アディは両親を亡くし、生まれ育った家に一人でずっとひきこもり、グリーティングカードの絵を描く仕事をしていた。ヴァレリーはFoxで天気キャスターとして活躍している。高校以来まったく会っていなかった二人だが、33歳のある日、ヴァレリーがアディの家に突然あらわれて言った。「助けて」。ヴァレリーが起こしたトラブルを引き金に、ふたりの友情の再生の旅がはじまる・・・といった按配。 ちょっとだけサスペンスっぽい風味も入りつつ、なんとなくテルマ&ルイーズっぽいノリもあり(わたしたちテルマ&ルイーズじゃないんだから!という台詞が出てきてウケた)、それぞれの孤独や愛情が丁寧に描かれていて非常に読み応えがありました。後味も至極よい。

ジェニファー・ウェイナー(映画化された『イン・ハー・シューズ』が有名ですね)は、人付き合いのヘタな女の果てしないどんより感、どちらかというとビッチ系の女子のろくでなし具合、そして、そういったタイプの違う女同士のヒリヒリするような反発などを描かせたらほんと右に出るものがいない。アディとヴァレリーがまさにそういう両極端なふたりで、思春期以降のアディの過食症を想起させる様子や、ヴァレリーの適当さや無法ぶりがなんとも胸にジクジク響いた。