上司が社内にいる実質最後の日。来月もちょこっと日本には来るのだけど。今まで何十回も繰り返してきた出張前のあれこれのブリーフィングをしながら、こんなやりとりも最後なんだなあと泣きそうになるのを我慢して頭痛くなった。

たかだか会社の上司が転勤になるだけでどうしてこんなに寂しい気持ちになるのか、へなちょこの自分に腹も立つのだけど、先日他部署の人が上司を評して「うちの会社史上、最も皆に愛された外人」と言っているのを聞いて合点がいった。だよねー。ボスのあの太陽みたいなキャラクターが周りに及ぼした影響は計りしれない。そういう人の近くで3年間楽しく仕事ができたことを幸運に思う。

上司が一旦家に帰った後、最後に残していった、昨年度の私の評価やそこに書かれた感謝のコメントを読んでいたらたまらんでトイレに駆け込み。しかし唯一の心残りは、半年前に同僚の披露宴で日本語でスピーチをする事になったボスが練習中に何度もめげそうになり、「次は私の結婚式で同じスピーチをやってもらうので、マジで頑張ってください」と励ましていたのに、スピーチをお願いする事が無いまま日本を去られることですな。ショボボン。

夜は六本木のフランス料理屋で上司夫妻&他のスタッフとご飯。自分以外オール外国人だったので、行く前はちと面倒だと思っていたのだけど、非常に楽しかった。白子の揚げたやつが倒れそうなくらい美味しかった。イベリコ豚のローストも珠玉の味。今宵はブルゴーニュ産のワイン特集で、93年のシャンベルタンがびっくりするくらい美味だった。草原を駆け抜ける乙女のような、乾いた草のような味。なんつって。よく分からないけどとにかく激ウマでした。6人でワイン8本空けたのに、誰一人酔っていなかったのがすごい。

そういえば今日地下鉄で、向かいの席に升穀が座っていた。やっぱりちょっとアンディ・ラウっぽかったです。