男兒本色 @香港映画祭

marik2007-10-24

今日、私は、中年への階段をひとつ登ったような気がする。若い男の子が、一生懸命アクションをがんばったり、シクシクと泣いたりするさまに、まるでわが子のようないとおしさを感じて涙ぐんでしまった。こんな気持ち、初めてだよ。ジェイシー・チャンめ!かわいすぎる。勝てない。ジェイシーの涙には勝てない。彼の演技を見るのは初めてだったのだけど、誠実で正義感あふれるヤング警官の役柄が、昨日肉眼で垣間見た良さそうな子な雰囲気ともとても合っていると思いました。

話は、ベニー・チャンのいつもの感じ。ちょっとヘビーなできごとがあって、すんごい憎たらしい敵がいて、無茶なアクションがいーっぱいあって、爆発!爆発!発砲!という。おセンチな気分とアクションの爽快感の揺れ幅が魅力的。ジャッキー・チェンの無茶なアクションを香港の伝統芸能としてちゃんと受け継いでいるのがベニー・チャン監督だと思うけど、そこにジャッキーのリアルDNAを持つジェイシーが参加するなんて、最強だわ。がんばってたなあ。ニコツェも文楽もがんばってたなあ。特に前半でのニコツェの体を張った壮絶なアクションの数々に、「あらぁ、身重(撮影当時)の奥さんに、昼間にこんな仕事してきたなんて言えないわよねえ。奥さん心配しちゃうわよねえ」と近所のおばさんみたいにハラハラしてしまった。

呉京はSPLのときよりもさらに、憎たらしい敵としての存在感がパワーアップしていたような。ああいう人が出てきてよかった。これからの中華アクション映画をよりおもしろくしてくれそうないい人材だと思う。

ヤング男子が3人そろって軽く飛んでキーック!という場面などは、ジェネックス・コップを思い出して懐かしかった。サム・リーも出てたし!ユキちゃん(林雪)が、昨日見た映画の役柄よりは動きがゆるやかだったので、ご尊顔をちゃんと拝見できたので嬉しい。

連日おもしろい映画ばかり観ることができて、ほんとうに幸せだった。私の東京映画祭はこれにて終了。東京、というか完全に香港の映画の祭だったけれど。