2012台湾&欧州 五日目:ヴェネツィア

本日もテラス席でのんびり朝食。あいかわらず東洋人の観光客の雨傘の日傘利用がはげしく気になる。まずは台湾あたりからちゃんとした日傘を売り込むムーブメントを起こそうか。実は大手の商社とかがすでに動いてるのかな。

ホテルのすぐ裏手にあるサン・ザッカリア教会を訪問。美しく重厚な絵に彩られた、歴史ありげな教会の静寂が心地よい。近くの小さな洋服屋にて、母が実に素敵なワンピースを入手。さらにサンマルコ広場の先まで歩き、プラダにふらふらと吸い込まれる。「ちょうど昨日新作がいっぱい入ってきたとこなのぉー。見てみてー!すっごく素敵じゃなーい?」というハンサムな男性店員による乙女な接客をうけ一緒にキャアキャア言いながらバッグやお財布などあれこれ物色。ちょっとmiu miuっぽいデザインの財布が最高に可愛いらしくてお買い上げ。
リアルト橋のほうに行ってみようと、狭い路地にところどころにある案内の矢印だけを頼りに探検。宝探しみたいで楽しい!ようやく橋を発見したものの、橋の上が非常に混んでいるため特にのぼることもせず、ぼんやり眺めて退散。あとはあちこちの路地でこまごまとしたものをひたすら買い物。ヴェネツィア・ガラスのブレスレットをなかよしの小学生に買っていこうと思い、バンビーナにあげたいんだけど小さめのサイズってありますかー、といろんなお店で訪ねるも、適正サイズがなかなか無くて残念。

通りすがりのオープンテラスのお店で汗だらだらかきながら、ベリーニ飲んだりいかすみのパスタで口元を黒々させたり。いかすみ美味い!食後にジェラート買い食い。美味い!母が父から借りて持ってきたスーツケースがヴェネツィア到着時に鍵ごとはずれて壊れてしまっていたため、新しいスーツケースを購入し、ごろごろひいて一旦部屋に戻り、ホテルのバーで涼みながらスプマンテをいただく。

そしてヴェニスに来たからにはやっぱりゴンドラの上でライク・ア・ヴァージン歌いたいじゃない?ということでホテル近くのゴンドラ乗り場から即乗船。40分で80ユーロで貸切。ゴンドラちょう気持ちいい!ため息橋の下をくぐり、船頭の口笛を聞きながら小さな運河をゆったりとたゆたうのが最高に気持ち良い。あちこちでゴンドラ渋滞が起きているのが愉快だった。ゴンドラのうえでマドンナばりに身をくねらせ歌い踊りたいところだけど、しずかに船にゆられるのみで我慢。
ヴェネツィアで撮影されたMVといえば、どちらかというとマドンナよりもわたしはジェイ・チョウの『四面楚歌』のほうが印象が強いかな。ヴェネツィアにいるあいだ、この歌と黒色毛衣(奇跡的にだれもいないサンマルコ広場ジェイ・チョウさんが熱唱。どうやって人払いしたんだろう?)が延々と脳内を流れていました。

あっという間にゴンドラ乗船終了し、さらに街中をぷらぷら。母は朝方に買ったワンピースに着替えて出歩いていて、ことのほかお気に入りの様子で色違いも欲しいとふたたび同じお店に向かい色チ買い。

ところでヴェネツィアは車の走行が許されていないので、街中の物資の運搬が大変そう。カート的なものにでっかい液晶テレビの箱の乗っけてがらがら歩いているひとなどを見かけ、その苦労がしのばれた。引っ越しとかどうするんだろう?

初日から目をつけていた近くのホテルのレストランが水辺ぎりぎりまでテーブルを置いていてなにやらステキな雰囲気なので、そちらで晩御飯。シーフードの盛り合わせ前菜、イワシのグリル、スカンピのグリルいずれも美味!!しかもサービスも早い。愛想はないけどてきぱきと仕事ができるウェイターさんだった。夕暮れのヴェネチアの水辺ででワインとおいしいごはん。なんたるファンタスティックな時間。

大満足の食事のあと、サンマルコ広場の近くのHarry's Barへ。ベリーニ発祥のバーらしいです。そして、ヘミングウェイやわたしの教祖トルーマン・カポーティも通っていたという。ベリーニおいしい!そして二杯目はカポーティが「冷たい弾丸」と評したというドライ・マティーニ。注文するとバーテンが冷凍庫からおもむろに液体入りのグラスをひょいと取り出し、3秒でドリンクが目の前に。キンキンに凍ったグラスに口をつけると、深みのあるまろやかな液体が口をひやりと満たす至福の時間。これを一気のみするあたりがさすがカポーティ先生。わたしはちびりちびりといただきました。サービスで出てきた一口コロッケ的なものも美味。ここ、ご飯も美味しそう。
幸せな気持ちでバーを後にし、ふわふわとサンマルコ広場に行き、カフェのバンドが演奏するTime to Say Good Byeの演奏などを聞いてさらに夢心地。この街は一年中おわらない祭りのなかにいるよう。