巴淡島/新加坡旅遊 四日目 シンガポール

朝CNNをつけたらロビン・ウィリアムズの訃報。切ない。素晴らしい作品をたくさん遺してくれましたね。『フィッシャー・キング』と『トイズ』大好き。グッモーーーニン、ヴィエッナーム!や『今を生きる』もしみじみと素晴らしい。名作『バードケイジ』はNUS時代にオーチャードあたりの映画館で見たのだった。『バロン』とか、『アラジン』のジーニーも最高だった。
しんみりしながら母と朝食をとりにななめ向かいのパラゴンへ。風邪〜、出かけなくていい〜、とぐずる父は留守番。ヤクンでカヤトーストのさくさく版と蒸したやつ版のセットをオーダー。厚めのパンにカヤジャムをはさんで蒸篭で蒸したやつがすんごい美味しい!カヤジャム大好き!ココナツとカスタードが融合したカヤジャムは世界の美味なる甘いものベスト10に確実に入ると思う。セットでついてくる温泉卵にちょろっと醤油をたらすとさらに幸せ。
パラゴンのなかのスーパーでちょこちょこお買いもの。チリソースとかカヤジャムとか、あと、蒸した魚にかける醤油のデカいボトルを思わず買ってしまった。これで日本でも美味しい中華風蒸し魚がいつでも食べられる!(とか言って結構面倒くさがってなかなか使いきらないパターンだと思う)。大学時代にルームメイトと「マギーミー」と呼んでハマっていた辛い汁なしインスタントヌードルが売ってなくてショック。寮の部屋に電熱湯沸し棒を常備していて、小腹がすくとキッチンまで行くことなく、ふたつきどんぶりに水を入れて棒をつっこんで湯を沸かし、3分たったら部屋の前の吹きさらしの廊下にお湯をそっと捨て、スパイスをかけて、”We are the laziest”と言いながら食べるのが習わしだったあの味。マギーミーのカレー味は売ってたけど、なんか違う。

部屋に戻り、やる気のない父を連れ出して高島屋伊勢丹を徘徊し、ラッキープラザへ。ラッキープラザ、子どもの頃は魔窟ってかんじの怪しい雰囲気が大好きだったんだけど、近年はすっかりこぎれいに。配布用土産物を仕入れた後、足つぼマッサーヅですっきり。お腹が空いたところでラッキー・チキンライスへ。しびれる美味しさ。

食事のあと、マーライオンでも見に行こうか、という話になると、えー、行きたくないとごねる父。シンガ入りしてからこっち、どこかに行こうと言うたびにこのやりとりが発生するので地味にストレスが蓄積。ホテルに戻ってゆっくりしてるから、夜まで二人で遊んでおいで、晩御飯も食べておいでよ、という父に、本当にそれでいいのね?と何度も何度も確認。うん、近所の行きつけの日本料理屋でも行って適当に食べるよ、と言うので、では行ってまいります。晩ご飯まで済ませて戻ってくるね、と念押ししてお別れ。
MRTで一路ラッフルズプレイスへ。香港のエスカレーターも結構速いと思うけど、シンガポールのMRTのエスカレーターの速さは久々に乗ると改めてぎょっとする。マーライオンの場所って確か移動したんだよねー、行き方よくわからないやー、と不安を覚えながら適当に海を目指して歩く。昔郵便局だったところがFullertonとかいうホテルになってて、海際にもFullertonなんちゃらという系列ホテルがいっぱいあって見慣れない光景。そしてサンズ!知らない景色!

マーライオン周辺は大賑わい。世界3大がっかりなんて言わせないlah!と気合十分に水を吐くマーちゃん。

地下道とかぐねぐね通って結構な距離を歩いてラッフルズホテルへ。ロングバーにておなじみのシンガポールスリングとピーナツの殻を床に投げ捨てながら休憩。安らぎのひととき。

ラッフルズの月餅売り場で試食したsnow skinのシャンパン味がすごくおいしくて、明日日本に帰るんだけどどうやって持って帰ったらよいかしら?と店員さんに助言を仰ぐと、かなり大変そうな感じ。賞味期限も短いし、移動中の温度管理も大変だし、あえなく断念。月餅の季節に冷蔵バッグと保冷剤を鬼のように詰め込んでシンガをまた訪ねるしかないかな。ふつうのベイクしたやつでマカダミアと松の実の月餅が美味しいという情報を入手しており、試してみたらなるほどかなりの美味。今年の月餅はこれにします!パッケージとか袋の感じがちょっとグランドブタペストホテルっぽくてわくわくする。

ラッフルズに次回こそは泊まりたいと念を送りつつホテルを後にし、サンテックモール方面へ向かう途中でダックツアーの乗り物を発見。おお、シンガポールにもあるんだ!明日の時間つぶしはこれにしよう!と盛り上がる。
ミレニア・ウォークをうろついてみると、なんだかうすらさびしい。大学時代はこのエリアはすごい賑やかでナウなヤングにバカウケだったのに。リッツ・カールトンが無くなってる、と父が言ってたんだけど、ふつうに建ってて営業してた。またガセネタ。リッツのお風呂からの眺めは楽しいのでまたいつか泊まりたい。マーライオンを遠くに臨みながら遊歩道を散歩。

OCBCのビルが健在でうれしい。小学校のお絵かき大会でこのビルの絵を描いて以来、シンガポールの建築群で一番のお気に入りであり続けています。


晩御飯はボートキーでチリクラブ食べよう!と勇んでボートキーへ。シーフードレストランの呼び込みががんがんからんでくる中で、なんとなく勘で選んだお店がいいかんじ。チリクラブと野菜と調子に乗ってロブスターのチーズソースもオーダー。小さめのロブスターがないのよ〜と散々あれこれ店員さんとやりとりしたあげく、1.6キロのロブスターで決着。川を渡る風は気持ちいし、母とふたりでおだやかな楽しい時間。チリクラブ美味い!ロブスターはまあまあ。
楽しい夕食を終えてお会計をお願いすると、人生で一番高い自腹の食事代が提示され、鼻血が出そうに。東京だったら二人でうかい亭に二、三回行かれるくらいの額。。。っていうか繁忙期のシンガポールに来るチケット代くらい。。。白目。。。美味しかったし楽しかったからいいんだ。。。もう二度と行かない。。。適正価格でシーフードが食べたい場合は不精せずにいつもどおりにイーストコーストまで足を延ばすべし、と心にメモ。親に払わせるのはあまりにも忍びない金額なので、お父さん来なくてよかった、と安堵。後日グーグルで「ボートキー」と検索したら、検索ワードで「ボートキー ぼったくり」って速攻でてきて笑った。同じような経験談がいっぱい出てきて、皆一様にびっくりしていたので、やっぱりあれ悪質なんだ。ボートキーのシーフード屋は心の底からおすすめしません。以前はそこまでひどい所じゃなかったと思うんだけど。ニュートン・サーカスよりひどい。
いやいやいやボートキーはこわいね!とへこみながらホテルに戻ると父がふて寝してて「晩御飯一緒に行けそうだから夕方に何度も電話したのに」と言われ、ごめん!充電なくなりそうだから機内モードにしてた!と謝ったもののずっといじいじ言っているので、細々と地味に溜まり続けていたフラストレーションが爆発。もう知らん!とホテルを飛び出した私。子どものけんかですね。ニ、三年に一回は父にマジ切れするんだけど、たいてい旅行中。。。
めっさイライラしながら高島屋紀伊国屋に行き、本を物色していたら機嫌が直った。吉田修一の『パレード』の英語版が平積みで並んでて感心したり、村上さんの”Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage”の英訳版が今ごろ発売なのかー、と驚いたり。(あれ読んでたのって初めて生ふなっしーを見た日だった。すごい昔のようなきもち)おもしろそうな英語の小説を何冊か買って、さらにオーチャードを徘徊。携帯置いてきたので何時なのかよく分からないのがまたわくわくする。タングリンのほうまで歩いていっちゃおうかなー、とぷらぷら歩き、途中のスタバでコーヒー飲みながら読書。
あんまり遅くなるとお母さんが心配するかな(子どもか)、と思い直し、ほどよいところでホテルに戻ると母がひとりで部屋にいて、父はわたしを探しに出かけたとのこと。ドラマか。母が父に電話して、私が戻ったことを告げるとすぐ戻る、と言ってたんだけど、その後1時間以上戻ってこなかったのは気まずいからであろうと母と笑いながら二人で先に寝支度に入り、私は帰ってきた父をスル―して就寝。