読書感想文

会社帰りに一人で109を徘徊していたら、Mに補導され集団下校でビレバンダイナーへ。青りんごのビールが大層美味だった。ベルギーのビール大好き。

昨夜は強風と、アフターダークの眠らない夜の気配が尾を引いてなかなか寝付けなかった。「24」の夜中部分のエピソードを見ている時の、「いいからとりあえず眠ればよいのに」とやきもきした気持ちにも似た軽い疲れと興奮具合。

アフターダークは幸せな本だった。新刊が出ると知った時からずっと心待ちにして、やっと手にした文章を目で追うだけで嬉しくて、早く結末にたどり着きたいようないつまでもその世界に留まっていたいようなもどかしさを経て、最後にグッと来て本を閉じるところまで全部良かった。後は、これを読んだ友達とああだこうだ話すのも楽しみ。こんな風に頭からしっぽまで楽しめる同時代の作家は、そんなに多くはいない。

しれっと何気にグロテスクだったり、ひょいと境界を超えるようなエロス場面が今回は無かったので淡々とした印象。そして地に足がついている分だけ、人は暴力や狂気や何やかにやとほんの薄紙一枚の場所に生きているとリアルに感じる。ただ、いくつかの会話の部分が、さすがの村上春樹でも現代日本の会話をより自然な言い回しで作品内に映しこみきるのはむずかしいのだなあ、と思いました。ところでカオル=神取忍のイメージは間違ってはいないよね。

文中に「水をたくさん飲むんだ」という記述が何度か出てきたけど、シンガポールに住んでた頃、色んなシンガポール人が何かにつけ”Drink much much water lah!"と言うので耳タコだったことを思い出してなつかしおかしかった。水は人生の基本なのだね。

ワールドカップ、停電のどさくさに紛れてジーコにサインをねだるインド人スタッフが微笑ましかった。ってサッカー見てたら、キンキキッズの人の番組の塚地さんの寝起きショットを見逃したよ。塚っちゃんにお姫さま抱っこされてる人がいる!う、う、うらやまC。