第二十五次去香港 二日目

完全にノープランの一日。窓辺でコーヒー飲みながら海とか人んちの洗濯物とかぼーっと眺めてだらだらするのが気持ちいい。備品の蓋付きカップのフォルムが気に入ってしまった。



この、目の前にあるビルの屋上っていかにも香港映画に出てきそうな雰囲気。ほのぼの系だったらニコツェが洗濯物を干したりエリック・ツァンがランニングシャツ姿で体操してたり、物騒な作品だったら黄秋生やユキちゃん（林雪）らが集ったりしてそう。ジャッキーだったら左側の高いビルからこの屋上に飛び降りるね。



お腹が空いてきたのでMTRで中環に行き、わたしの香港におけるソウルフード、沾仔記の雲呑麺タイム。油菜も頼んだら、オイスターソースではなくて、にんにくフレーバーのドレッシングみたいな謎の桃色のソースがかかったやつが出てきた。前からそんなんだったけ？それはそれでわりと美味しかった。



蘭桂坊方面をぶらぶら歩き、ハーゲンダッツの前で月餅の広告を見かけて無性にときめきを覚えたので、店員さんに「これってすぐに買えるものなの？」と聞いたら、まずはバウチャーを買って、お店の二階で商品と交換するのよ、とのこと。なるほどー！これでバウチャーを贈答して、もらった人が自分のタイミングでお店に取りに行くというシステムなのね。たしかに、中秋節のご挨拶で出会いがしらにいきなりアイス渡されても困るもんね。後でピックアップすることにしてとりあえずバウチャーだけ購入。



映画を観るのもありかな、と考えながらIFCのなかをうろうろしてたら杜蒞峯導演のお名前発見。これ！これ観たい！って思ったんだけど、公開まだだった。ユンファ先生にイーソン、湯唯ちゃんという、ジョニー・トーの映画っぽくない顔ぶれなのも興味深い。

なんか、広々とした海が見たい！という衝動がわきあがり、赤柱にでも行ってみよっかなー、と交易廣場のバスターミナルへ。たしか6番で行かれるはず、と適当に歩いていると260番が赤柱行きエクスプレス、と表示されていたので利用してみる。これは便利！淺水灣のあたりまでノンストップで駆け抜けるのであっという間。中環からこんなにスムーズに行かれるのなら、淺水灣あたりに住むの全然ありだな、と思った。いつ、誰と、どの高級マンションで？というところからまず検討しなければ。

赤柱に到着して岩場の波打ち際でぼんやり。うん。気持ちいい。ただ、とっても暑い。暑いの大好き！一年中平均30度の世界で生活したい！という体質だけど、まとわりつくような湿気にやられる。海辺をとろとろ歩き、G.O.D.で一瞬涼んで、よし、帰ろう、と決意。



二階建てバスの一番前でうっきうきで海を眺めながら260番でびゅーんと中環に戻り、今なら冷たい物をがんがん食べられるモード！とハーゲンダッツを再訪して月餅アイスの引き取り。1時間ぶんのドライアイスをつけてくれます。

MTRでホテルに戻り、お部屋でおやつタイム。部屋には冷蔵庫はあれど、冷凍庫はない。今日は完全な一人行動の日。そして目の前には5個の超巨大ピノ。あとは香港でいつもぶっ壊れる己の満腹中枢と頑強な胃腸を信じるのみ。実食！



おーいしーーー！！マンゴー味もいちご味もおいしいけれど、ブルーベリーが特においしい！！！かっちかちのチョコで歯が折れそうになりつつもまずは3個制覇。コーヒーで中和しながら4個目。。。ちょっと飽きてきた。。。5個目。やっぱりブルーベリーおーーいしーー！

量的には日本で普通に売ってるハーゲンのカップ4.5個分くらいかな。Early birdディスカウントで260ドルくらいだったので、4000円程度のハーゲンダッツのアイスを独り占めしてもりもり喰らうという、子どもが思い描くような夢がかなったような素敵なひとときでした。しかしちょっと、さすがに体のなかがすごく甘い。

腹ごなしに泳ごうと思い立ち、水着に着替えて屋上のプールへ。あれ？風が涼しくなってる。そしてアイス食べすぎたせいか寒い（あたりまえ）。水には入らずプールサイドでごろごろ。飛行機がお腹を見せていっぱい飛んでいくのも見えて楽しい。他に誰もいなくて貸切状態。


部屋に戻って着替えてふたたびお出かけ。そういえばまだスターフェリーに乗ってないじゃん！乗ろう！と、トラムでのんびりと中環に戻る途中で、おっ、尖沙咀に渡ったらちょうどあの狂った光のショーも見られる！と気づく。適当に動いていればどんどんプランが思い浮かぶ香港って本当に素晴らしい。

日曜の中環はいつものように大勢のフィリピン人であふれかえっていて、信号待ちしていたらタガログ語でがーーっと話しかけられたので”Sorry, I don’t understand Tagalog”と言ったらものっすごく気まずそうな顏をされた。よくあることなので気にしないでほしい。

中環の観覧車は仕事してるんだかしてないんだかよく分からないね。



スターフェリーってたぶん100回くらい乗ってると思うんだけど、いまだに乗るたびに写真を撮らずにはいられないしときめかずにはいられない。



船のなかで互いに写真を取り合っていた韓国人ファミリーに「写真撮りましょうか」と声がけして和気藹々としてたんだけど、ふと気づくと周囲はほとんど韓国人で、ガイドさんがひとりでなんかすごく叫びまくってた。今回、大陸からの観光客が以前に比べて減ったなーと感じていたのだけど、A姐さんいわく雨傘革命の影響と日本の円安で、大陸の観光客が日本に流れていってるらしい。なるほどなるほど。



ハーバーシティのなかを軽くうろついたあとプロムナードに向かい、光のショー見学。なんかちょっと元気ないような印象だったのは気のせいかな。

すぐにまたスターフェリーに乗って海を渡り、いいかんじにお腹がすいてきたので香港站の添好運を目指す。あまりにも並んでたら外賣して部屋で食べるのもよし。叉焼いりパイナップルパン！はーがう！排骨！とめっちゃ盛り上がりながら店に行くとシャッター降りてる！近づいたら、9/1から改装中で、9/15の朝9時からオープンするよ！って書いてた。。。しーーーーーん。

しょんぼり歩いてたら、通りすがりのフィリピン人に「ねえ、あなたフィリピン人よね？」と声をかけられ”No, I’m not”と答えたらまためっちゃ気まずい顔された。ほんとよくあることなので気にしないでほしい。

IFCのお向かいに池記があったなー、と気を取り直して向かってみる。雲呑搒麺をオーダー。これが、びっっくりするくらい積極的に不味かった。なんか薬っぽい味で。香港であんなに美味しくないものを食べたのって初めてだったので衝撃。しかもわりと好きな池記で。どうしちゃったんだろう。

そういえばここ数年、糖朝に行くたびに質の低下をまざまざと感じていて（今回はじめて一度も行かなかった）どうしちゃったんだろうと思ってたら、創業者のデイジーさんは何年か前に会社ごと売却して本人はもう関わってないのね。納得。

帰りのトラムを待っていたら、ボンジョビトラム（NOTボンジョビウム＠民王）を目撃してテンション上がった。ちょうど昼間、赤柱に行くバスのなかでボン・ジョビがんがん聴いてたのよね。



わたしが乗り込んだトラムは新しめのやつで、行先表示や車内での次の停車駅案内が電光で表示されてた。ハイテク！