華麗上班族 @東京フィルメックス

9月に香港で観そびれた(まだ公開前だった)ジョニー・トーの新作を、11月には東京で観られるなんて!フィルメックス万歳!!


オフィスを交錯する尽きせぬ欲望や野心や男女の愛憎を描いたシルヴィア・チャン作の舞台劇をトー先生がミュージカル映画化。ウィリアム・チャンの美術が独特でものっすごーく素敵!!音楽は羅大佑と林夕のコンビなので、日本でいうと松本隆筒美京平コンビくらいの安定感。シルヴィア様とチョウ・ユンファ先生の貫禄やイーソン・チャンの歌声にうっとり。豪華絢爛!非常にシビアな映画でしたが。

イーソンの歌声を久々に聞いたけどやっぱりいいなあ。野心ばりばりの悪い男っぷりが色っぽい。

主人公の若者の自己紹介の決め台詞、「我叫李想。李安的李、夢想的想」が出てくるたびに、同じオフィス内にいるタン・ウェイちゃんの『色・戒』を李安つながりで思い出しちゃうのは仕方ないよね。
あの若者の役、舞台で上演されたときはジョセフ・チェンが演じていたと知り、そういえば2009年頃ジョセフ・チェンにハマっていたときに、香港や台湾でシルヴィア・チャンと芝居に出てるというのを聞いて「観に行きたい。。。」とうずうずしていたことを思い出しました。あの時の芝居がまさにこの作品だったのね。あの役、すごく合いそう!映画版の男子も、最後の最後の表情がとても良かった。

上映後のQ&Aにシルヴィア様が登場。エレガントさと聡明さにほんと憧れる。トー先生と話し合って映画の舞台は香港とか上海とか特定せず、ただ「大都会」という設定にしたと言っていたのだけど、映画のなかで電車の表示が「大中環行き」と表示されていたのがウケました。
こういう香港映画系のイベントに参加するのって久しぶりで、中華芸能好きにはおなじみの通訳の周先生を久々に拝見できてうれしかった。日本人よりも美しい日本語と知的な語り口にときめく。

今週はオジー・オズボーンシルヴィア・チャンの生オーラを浴びるという、なかなか凄まじい振り幅の一週間だった。