2015年トップ5:小説と映画

<小説>
⒈ 出島の千の秋/デイヴィッド・ミッチェル
The Thousand Autumns of Jacob de Zoet: A Novel
1800年前後の出島のオランダ商館を舞台にした大傑作。実際に見てきたでしょ?ってくらいに緻密で生き生きとした江戸時代の長崎やさまざまな思惑が渦巻く出島の描写と大胆な創作が生み出す重層的でダイナミックな物語。

原書を5年くらい前に香港かどこかの本屋で買って読んでたんだけど、頭がこんがらがって途中で挫折して放置してたところ、今秋いきなり翻訳が出たので読んでみたら、一部の概念は日本語で読んでもちと難解だったのでちょっと安心。

出島を舞台にしたかように素晴らしい小説を日本人ではなく英国人(日本滞在歴あり)が書いたことに、やられた!&お見事!という気持ちになったのだけど、カズオ・イシグロの『陽の名残り』を読んだイギリス人も同じような気持ちになったのかな?

忘れられた巨人/カズオ・イシグロ
The Buried Giant: A novel (Vintage International) (English Edition)
これも世界観がなかなかつかめず苦労して原書を読んでいたところ、さくっと翻訳書が出たのでそっちに逃げたパターン。出島もこれも土屋さんの訳だわ。そしてこれも日本語で読んでも世界観がうまくつかめなかったのでちょっと安心。このよくわからない、薄い霧のなかをずっと歩いているような感覚が心地よい。
以下ちょっとネタバレかも。
忘れられた巨人=意図的に忘却の彼方へと追いやられた憎しみ、というメタファーが今の時代にも通じるよなあと思っていたところ、文学白熱教室でイシグロさんが同じようなことを言っていて納得。

⒊ 教団X/中村文則
教団X
あれ?ものっすごくハマって読んだんだけど、どんな感想を抱いたか思い出せない。。。ただただ圧倒されて興奮したはず。

ブリジット・ジョーンズの日記 恋に仕事に子育てにてんやわんやの12か月/ヘレン・フィールディング
Bridget Jones: Mad About the Boy (Bridget Jones's Diary)
ブリジョンが帰ってきたーー!!なかなか衝撃的な変化とともに。。。でもおなじみの登場人物たちに再会できて嬉しかった。年齢に関係なくがしがし恋愛する欧米スピリットを見習いたい。
映画版ももう撮影終わったのかな?一時期別人みたいだったレニーのルックスが見慣れた風貌に戻ったようで一安心。

⒌ ふなふな船橋/吉本ばなな
ふなふな船橋
ふなっしーの魅力を明確に言語化し、物語のなかに優しく取り入れてくれていることがひたすら嬉しい。

<映画>
⒈ マッドマックス 怒りのデスロード
http://d.hatena.ne.jp/marik/20150629
もう、名作でしかないよね。

スターウォーズ フォースの覚醒
http://d.hatena.ne.jp/marik/20151223
スターウォーズという名の祝祭の年。
今年はチュニジアのタトゥイーンを訪問する気満々だったのに世界情勢に屈したのだけれど、エピソード7のロケ地はアブダビだからアクセス良さそう。アイルランドらしきあの場所も気になる!

インサイドヘッド
http://d.hatena.ne.jp/marik/20150723
脳の概念を覆されたのが気持ちよかった!

⒋ ゼロの未来
http://d.hatena.ne.jp/marik/20150604
相変わらず尖ってるギリアム先生が大好き!

キングスマン
http://d.hatena.ne.jp/marik/20151015
おそらくコリン・ファース史上もっともアクティブ。